読書の記録2017年4月分
4月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:2744
ナイス数:5992
4月は、3月に比べると冊数はやや少なめになったけど、前から気になっていた本を図書館で借りて読めたし、映画やお芝居を観に行くための予習とか、季節や節目に合わせた読書もできて、充実していた。
4月のベスト3①グロースターの仕たて屋②本屋さんのダイアナ③夜は短し乙女よ歩け/次点:シッダールタ・ベートーヴェンへの旅
本屋さんのダイアナ:柚木 麻子
小学校の同級生として出会い親友となったダイアナと彩子。お互いを思いやる一方で相手の境遇を羨んだり劣等感を抱いたりする…そんなふたりの8歳から22歳までのそれぞれの物語。なんだろう…、怒ったり傷ついたりしながら成長するふたりの姿を見守りながら今にも泣いてしまいそうなのをこらえているような不思議な気持ちだった。ふたりの主人公の魅力とともに彼女たちの周りの人たちが魅力的だったりちょっと嫌な人かと思いきや実は共感できる人だったりするところも良かった。印象に残ったのはふたりの同級生の武田君とみかげかな。
読了日:04月01日
東山魁夷 (日経ポケット・ギャラリー):東山 魁夷
魁夷さんの作品を手軽なサイズで楽しめる本。作品はもちろんだけど風景画家としてのあり方や作品それぞれについてなどの魁夷さんの文章も一緒に読めるところが良い。
読了日:04月01日
G線上のあなたと私 3 (マーガレットコミックス):いくえみ 綾
3コンがあったかくて切なくて良かった。そして…也映子と理人の近づきそうでそうでもない距離がどうなるのか…燃え尽きちゃった感のある也映子がこのあとバイオリンどうするのか…色々気になる。次の巻で完結してもおかしくないかもしれない。
読了日:04月05日
東山魁夷をたずねて:東山 魁夷,ビジョン企画出版社
日本画家・東山魁夷さんの作品や作品と画業に関する文章や写真、魁夷さんの作品に対する様々な方々の文章で構成される本。上村松篁さんの文章に、魁夷さんの「沼」という作品に描かれたような場所が自分の家の庭にあった、というところに、あ!私もそういう体験あった!と「白樺の丘」という北欧の景色を描いた作品によく似た風景に蓼科を車で走っているとき出会ったことを思い出した。こういう風に感じることがあるのは魁夷さんが目で見たものをそのままではなく心で感じたものをそのまま描くことを大事にされていたからじゃないかと感じた。
読了日:04月07日
シッダールタ (新潮文庫):ヘッセ
シッダールタは仏陀こと釈迦の出家前の名前。だけどこれは釈迦ではないある求道者の悟りへ至るまでの物語。ヘッセの作品は初めてだったけど独特のリズムや心情や情景の描写と言葉の美しさに引き込まれた。子どもを愛するがゆえに縛り罰してはいないか、というところとか…ハッとさせられるところもたくさんあった。悟りがどんなものでそこへどんな道のりをたどってたどり着くのか…それは人間がひとりひとりみんな違うように違うんだろうなあ。
読了日:04月08日
サムライせんせい四 (クロフネコミックス):黒江S介
前巻から引き続き、前半は幕末パート。土佐勤王党ができるきっかけの事件と武市と龍馬が袂を分かったのち武市たちが命を落とすあたりまで。武市たちの死について皮肉交じりに語った龍馬に意見してた人ってもしかして陸奥宗光なのかな。そして後半は現代パート、この巻は以蔵が現代に来たところから。記憶喪失とはまた厄介な。武市や龍馬と再会する展開になるのかなあ。以蔵が名乗った土井鉄蔵について調べてなるほどと思った。現代にタイムスリップする直前、以蔵はある意味土井鉄蔵だったわけか…だから記憶も無くしたのかもね…。
読了日:04月11日
夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫):森見 登美彦
映画公開をきっかけに再読。独特な文体ではあるけど私が読んだ他の作品(四畳半ナントカとか)に比べるとずっと読みやすい。先斗町の楽しい夜、古本市の片隅で催される火鍋の会、自由闊達で破茶滅茶な文化祭、風邪の神が席巻する冬…、みんなみんな楽しくていつまでも留まっていたかったけど、なんとか戻ってまいりました(`_´)ゞああ…観に行くかどうかは分からないけどと思いながら読み始めたけど絶対映画観に行こう。きっと行けますように!なむなむ!
読了日:04月13日
チルドレン (講談社文庫):伊坂 幸太郎
伊坂さん作品順読み6作目。表題作は家庭裁判所で少年事件を担当する調査官の武藤は誘拐事件の新聞記事で半年前に担当した男子高校生の家についての真実に気づく…というお話。その他に現在や過去などのお話4編を含む連作短編で主人公は武藤の先輩・陣内。突飛な言動で周りを振り回したり驚かされたりしつつも周りの人が彼と友達でい続ける気持ちがよく分かる愛すべき人物。ある事件がきっかけで出会って友達になった永瀬の持っているものを見た陣内の「関係ない」って言葉があまりにも清々しい。このお話全部のなかでここがいちばん好き。
読了日:04月15日
海街diary 8 恋と巡礼 (フラワーコミックス):吉田 秋生
前巻、ゴミ箱の中から妊娠検査薬を見つけてしまったすず。そしてそれを捨てた千佳。秘密を共有することになったふたり…。いつまで幸と佳乃に隠しておけるだろう…と思ったけど案外あっさりばれた^^;けどそこで姉ふたりのさすがな対応で収まるべきところにちゃんと収まった。良かった良かった。4人姉妹それぞれの進む道と恋の行方が良いものであってほしい。千佳の夫となった店長さんが無事に山から帰ってきてほしい。風太の受験がうまくいってほしい。みんなが幸せであってほしい。
読了日:04月21日
七つ屋志のぶの宝石匣(4) (KC KISS):二ノ宮 知子
今回も宝石を見る目(第六感含む)の鋭さで顕定と鷹臣を救う志のぶ。でもあのデンドリティックアゲートのジュエリーは出来上がったものが見たかったねえ。惜しかった。とはいえその代わりと言ってはなんだけどパールを使ったヘッドドレスが見られそうだから楽しみだなあ。赤い石の行方についてはあまり進展がなかったうえに何やら不穏な影も見え隠れ。ハラハラするなあ。
読了日:04月22日
シェイクスピア全集 (1) ハムレット (ちくま文庫):W. シェイクスピア
舞台はデンマーク。父王の死に叔父が関わっていることを知り精神を病んだふりをしつつ復讐心を燃やすハムレットのお話。芝居観に行く前の予習として。復讐のため常軌を逸した振る舞いをし愛するオフィーリアにも冷たく当たる様子…演技とはいえそこまでできてしまうのはそれはそれでちょっと異常という気もする。終盤、主な登場人物がバタバタと倒れる辺りは、あらあら、あらあら…って感じ。お話の筋には直接関係ないことだけどシェイクスピア作品らしい詩的な部分や言葉遊び的な部分を日本語に置き換えるのってとても難しそうだなあ。
読了日:04月24日
ベートーヴェンへの旅 (とんぼの本):木之下 晃,堀内 修
ベートーヴェンの人生と作品をゆかりの場所や品々とともに紹介する本。写真いっぱいで楽しいうえにベートーヴェンの人生と音楽についての文章が大変興味深く作品紹介も簡潔かつ分かりやすい。色々な要素がよくまとまっているのでベートーヴェンについて知り作品に触れるきっかけにはぴったり。ベートーヴェンは王侯貴族のような人たちとうまく付き合えるような感じではないと勝手に想像していたけど実はそうでもなくまた彼側から殊更に媚びなくても多少の風変わりな風貌や振る舞いも芸術家だからということで受け入れられていたのが少し意外だった。
読了日:04月27日
ワンパンマン 13 (ジャンプコミックス):村田 雄介
この巻も前の巻から引き続き街中でのヒーローvs怪人そしてサイタマin格闘技大会。サイタマが強い(あとものすごく打たれ強い^^;)のはもちろんなんだけど対戦相手との間に色々ズレがありすぎるところがおかしい。「なんか動きがかっこいいもの」とか言ってたけど…これから怪人との戦いに少しは生かされるのかなあというところがちょっと気になるかも。
読了日:04月28日
わかりやすい邦楽の基礎 ー理論と実践ー 著者 / 野村祐子 (送料込み)
邦楽の各楽器についての歴史と音楽のジャンルと作品についてと音楽理論の解説。練習問題つきなので、自分がこれから挑戦する試験に向けて、ここが足りないとかもう少しよく勉強しようという部分が見つかって良かった。
読了日:04月28日
キツネどんのおはなし (ピーターラビットの絵本 13):ビアトリクス・ポター
ピーターラビットの絵本⑬ベンジャミンバニーがいとこのピーターラビットともにアナグマのトミーに攫われた子ウサギの救出に向かうお話。でもタイトルは「キツネどん」^^;子ウサギたちの居場所は分かったもののなかなか手の出せないウサギたち。そこへ現れたご機嫌斜めなキツネどんとトミーの狐と狸の化かし合い的展開からの取っ組み合いが壮絶。そのおかげで子ウサギたちは助かったけど…このシリーズかなりの確率で「にくのパイ」的危機が訪れるので気が抜けない…!
読了日:04月29日
ひげのサムエルのおはなし (ピーターラビットの絵本 14):ビアトリクス・ポター
ピーターラビットの絵本⑭ねこのタビタ・トウィチットさんちの三匹の子ねこトム&モペット&ミトンふたたび。相変わらずのやんちゃぶり^^;トムを「ねこまきだんご」にしようとする大ねずみサムエル&アナ・マライアが台所から色々持っていく様子…いま「借りぐらしのアリエッティ」の原作を読んでるのでアリエッティたちの様子に重ねてしまった。ねこたちの可愛らしさとともに、ご近所さんとして作者のポターさんが登場するのも楽しいところ。
読了日:04月29日
グロースターの仕たて屋 (ピーターラビットの絵本 15):ビアトリクス・ポター
ピーターラビットの絵本⑮グロースターの町の年老いた貧しい仕立て屋がクリスマスの日までに仕上げなければいけない仕事をやりかけたところで病気に。そこへ現れたのは町に住む茶色のねずみたち…というお話。ねずみの会釈と歌いながら針仕事する様子が可愛すぎる。腹を立ててたねこのシンプキンも仕立て屋の欲しがっていたものをちゃんと用意してくれて。なんてクリスマスらしい素敵な可愛らしく微笑ましく温かいお話だろう。作者のポターさん自身がいちばんのお気に入りの絵本だったというのもうなずける。今度はクリスマスの頃に読みたい。
読了日:04月30日
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