映画『スウィングガールズ』in蓼科高原映画祭
2004年公開の映画『スウィングガールズ』の上映と
映画のモデルにもなった蓼科高校吹奏楽部による
ビッグバンドジャズ演奏が行われました。
午前10時からの上映ということで、9時20分頃、会場の茅野市民
館へ到着。まだロビーは人もまばらでしたが、すでにホール入り口には短いながらも
入場待ちの列が出来始めていました。・・・映画祭のパンフレットを読みながら時間を
つぶし、ふと後ろを見るといつの間にか長蛇の列・・・!
会場となる茅野市民館・マルチホールは収容人数800名ほどだそうですが
7割くらいの席が埋まっていた感じでした。
同じ日の夜に、フジテレビで地上波初放送があることを考えれば、まずまずの
観客の入り具合ではないかと・・・。ジャズ演奏を聴きに来た人もいたのかな?
(注意:これ以降の映画紹介・感想にはネタバレ含みます)
ストーリー・・・野球部の試合を応援に行った吹奏楽部がお弁当に
あたって集団食中毒!次の試合の応援に間に合わない!?
急遽集まったのは、リコーダーとギターとベースしか出来ない3人と、夏休みの
補習をサボるのが目的の13人、そして吹奏楽部の“生き残り”という、なんとも
前途多難な計17人のガールズ&ボーイ。
なれない楽器に悪戦苦闘しながらも、ビッグバンドジャズの猛特訓に励むが
演奏の楽しさがわかってきた矢先、吹奏楽部のメンバーが復帰。
不完全燃焼のまま、彼女達の夏は過ぎていきますが、一度知った<スウィング>
の楽しさが忘れられず、17人は自分達の楽器を手に入れようと、スーパーの
アルバイト、松茸狩りにと駆け回る・・・。
本当に楽しくて、笑えて、ワクワクする映画です♪
この映画を観ると、なんか音楽やってみたいなあと思ってしまいます。
そして、最後の演奏会のシーン!
自分もあの会場にいて、お客さんとしてでいいから一緒に<スウィング>
したかった!!と思いました。
映画館、DVDそして今回の映画祭と、この映画を観るのは実は3回目
なのですが、毎回泣けてしまうシーンがあります。
それはトランペット担当・良江が、どうしても出なかったソロ部分
の高音を河原で練習していた時、バッグの中から飛び出してきた
ネズミ(中古楽器店から買ったドラムの中から出てきたネズミ)に
驚いたことで、音を出すコツを掴めるけれど、ネズミはどこかへ行
ってしまうのです。彼女は毛糸で作ったネズミのマスコットを、演奏会では
トランペットにくっつけて演奏します。そして高音のあるソロパート。
マスコットを見つめながらの演奏。高音がきれいに決まって、湧き上がる観客席。
「良かったね~」って感じで涙が出てきます。
今回は演奏会のシーンはずっと涙が出そうでした。
なんだか、17人のスウィングガールズ&ボーイを家族を見ているみたいに
感じて、「よく頑張ってここまで来たね」と言いたくなりました。
間に挟まれる、ちょっとしたシーンも面白くて笑えます。
吹奏楽部のメンバーが復帰、音楽室から追い出された彼女達が泣きながら
歩いてると、すれ違ったおばあさんが「何したんやぁ?先生死んだんが?」。
このシーン今回の上映会でも、客席から大きな笑い声が沢山起こっていました。
蓼科高校吹奏楽クラブ(Tateshina High S Jazz Lab.)の演奏
映画のエンドロールが終了するとすぐにスクリーンが上がり、後ろにスタンバイ
していた蓼科高校吹奏楽部の皆さんによる演奏が始まりました。
映画に出てくるスウィングガールズの演奏は、かっこよさとかライブの盛り上がり
を大事に作っているバンドで、勢いとかノリのよさが特徴と思われますが
蓼科高校吹奏楽部の演奏は、音の安定感と演奏の丁寧さが伝わってきて
これもまた良かったですね。
蓼科高校のHPのクラブ紹介のページをみると、平日は毎日2時間の練習を
していると書かれています。その上、最近は映画の関係であちこちから演奏会
の声がかかることが多いらしく、土日に休めないこともあるそうです。
サックス・トロンボーン・トランペットにそれぞれソロパートがあって
前のマイクのところまで来て演奏したりするのですが、やっぱりどの人も本当に
上手でした!
やっぱり生の楽器の音っていいですね♪
楽器を演奏できるって素晴らしいことです。本当にうらやましい。
映画祭の総合司会の小林節子さん(元フジテレビアナウンサー)が、映画上映中
スタンバイしている間、エンドロールに「長野県蓼科高校吹奏楽部」と出たのを
吹奏楽部の皆さんが指を差しながら見ていましたよ・・・という舞台裏のエピソード
を明かしてくれるという一幕もありました。
一般公開中の無藝荘
せっかくだから紅葉を見に行こう!!と蓼科高原まで足を伸ばしました。
そして、映画監督小津安二郎氏ゆかりの山荘「無藝荘」も見てきました。
書き始めた山荘に自ら付けた名前だそうです。
この山荘は、ほとんど手を付けられず当時のままに残って
いたものを2003年10月にプール平に移築、萱葺きの屋根、
囲炉裏のある居間などを忠実に復元したものです。
映画祭の期間は一般公開されています。
お風呂場や洗い場なども見ることが出来るのですが、浴槽が『となりのトトロ』の
メイとさつきの家にあるような感じの丸い浴槽なんです!
それに洗い場の流しの形とか、作り付けの棚も時代を感じます。
そして写真や新聞記事などのコーナーには、来年公開の『小津の秋』という
映画の撮影風景や新聞の取材記事、主演の沢口靖子さんたちのサイン入り
の台本などもありました。
2004年の映画祭に招かれた野村恵一監督が、ここで映画を撮ってみたいと
思ったのがきっかけだったそうです。
『スウィングガールズ』の上映会場では、ジャズ演奏と、映画祭のオープニング
セレモニーで、この映画の撮影隊の方達がカメラを回していました。
どんな映画になっているのか、来年、機会があればぜひ観てみたいです。
無藝荘の庭のもみじの木です。
赤・黄色・オレンジと、きれいに色づいています。
朝は濃い霧が出ていて空も真っ白
でしたが昼間は一面青空となって
紅葉がよく映えていました。
蓼科高原はこの週末がいちばんの、
そして最後の見頃になるのかもしれません。
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すぐ胸があつくなって涙です。ぅぅぅ。純情な人々のお話だから、私も爽やかな気分になりました。ねずみのマスコットカワイイですよね☆
投稿: ななお | 2005年11月 6日 (日) 13時48分
見終わった後のさわやかな感じがいいですね♪
何度見ても、本当にいい映画です。
投稿: りみっと | 2005年11月 6日 (日) 23時18分