小林研一郎指揮、ピアノ:梯剛之「スーパーワールドオーケストラ」in長野県県民文化会館
新聞の広告で見つけたのがきっかけで、行くことにしたコンサート。指揮者の人を見たいなぁと思ったのは今回が初めてです。
小林研一郎指揮、ピアノ:梯剛之
スーパーワールドオーケストラ
長野県県民文化会館にて
(曲目)
モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調
なんていうのか…すごい迫力で、きっぱりはっきりしているのに、でも柔らかくて良い響きだなぁと。これは凄く好きだなぁと思いました。最初のモーツァルトからいきなり、“お、すごい!”と引きつけられました。
そして次にピアノ協奏曲。梯剛之さんが登場しました。
やっぱり3楽章あると演奏するほうはもちろん大変でしょうが、聴くほうももちろん長丁場なので、ずーっと力入れて聴いているっていうわけには行きませんが、指揮をしていコバケンさんの姿だったり、梯さんやオーケストラの人たちの演奏する姿を見ながらだったら結構楽しめたりするものです。
第1楽章を聴きながらたまに、耳に留まったフレーズを自分のなかでピアノの音に置き換えてみたりして「あぁショパンのピアノ曲っぽい!」なんて思ったりしていると、ピアノのパートで似たような(もしかしたら一緒かも?)フレーズが出てきたりして、面白かったです。
そして、いちばん「あぁショパンだ!」と思ったのが第3楽章。最初のピアノのところが、枯葉が木枯らしにくるくると舞っている絵が浮かんできました。色でいうとグレーがかった感じの風景。
演奏後、拍手に応えて梯さんがショパンのノクターン第20番遺作を演奏してくださいました。いつ聴いても切ない曲ですね。…演奏が素晴らしかったのとは全く関係なく、この演奏のときに、コバケンさんがヴァイオリンのいちばん後ろの人(メンバー・リストによると、おそらく読売日本交響楽団の山本繁市さん)と椅子を半分こして座っていて…それがなんだか面白くて気になって仕方がありませんでした(笑)。
休憩をはさんで、最後がいよいよベートーヴェンの交響曲!通称“ベト7”です。
…いやもう、ベートーヴェンってほんと天才だなってあらためて思いました。ここでこう来て欲しいって聴き手が思うところでちゃんと、ババーンと盛り上がってくれるというか。この曲、バッカス(酒の神)の踊りだ、なんて言われてますが、酒の神だろうが何だろうが、これだけ楽しければ、どんな神でも構わないなぁと思ったりして。
45分くらいの演奏時間でしたが、すっごく短く感じました。もう終わっちゃうのか、やだな…とすら思うほどでした。
コバケンさんの指揮がとっても生き生きしていたのも楽しめました。第3・4楽章なんてピョンピョン跳ねてました。
拍手、いくらしてもしたりないなぁと思いました。
…コバケンさんが「アンコールの曲までは用意していなかったんですが…」とおっしゃって、第4楽章のいちばん最後のいちばん盛り上がるところをもう1回演奏してくださって、再び興奮。
とっても楽しい夜になりました。
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コメント
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>「もう終わっちゃうのか、やだな…」すら思う」
千秋先輩を懐かしく思い出して、少し笑いました。
コンサートは私も行きたかったですが、残念でした。
人に聞いた話しだとコバケンさんは指揮も見ていておもしろいが、
マイクパフォーマンスも相当おもしろい、とのこと。
そのあたりはいかがでしたか?
投稿: kn | 2007年6月13日 (水) 23時59分
昨日13日、群馬県高崎市の群馬音楽センターでまったく同じ内容のコバケン指揮、SWO、梯剛之のコンサート聴いてきました。クラシックが好きというほどでもないのですが、やはり一流のミュージシャンのオーラというのはすごかったです。背筋がぞくぞくするような魂のピアノでしたね。
冷房の効きが悪い(最後の挨拶でコバケンがフォローしてましたが)古いホールでの演奏でしたが
あっという間の2時間が過ぎ去り、暑さを感じたのは席を立った時でした・・。
投稿: 海面あざらし | 2007年6月14日 (木) 20時32分
>knさん
>千秋先輩を懐かしく思い出して
あ、分かってしまいましたか?終わっちゃうのやだな…と思ってすぐに「ハッ!今の千秋だ」って自分で思いました(笑)。
コバケンさんはアンコール前に「最後のそのぅ…燃えたぎるるようなところをもう一度~(以下略)」って感じでちょっと喋ったくらいなので、そのマイクパフォーマンスを堪能するほどではありませんでしたが、それでもその語り口だとかに魅力を感じました。
投稿: りみっと | 2007年6月14日 (木) 21時30分
>海面あざらしさん
はじめまして。
クラシック好きでなくても、あのコンサートは観る価値ありましたね。音の凄さ、演奏する姿の迫力に圧倒されました。
クラシックが好きというほどでもないのですが、やはり一流のミュージシャンのオーラというのはすごかったです。梯さんのピアノは私にとっては清らかな音色という印象で、それでいて力強かったですね。
ほんとうに、あっという間の2時間で、終わってしまうのが惜しいようでした。
投稿: りみっと | 2007年6月14日 (木) 21時44分