映画『象の背中』
先週末公開の作品としては、舞台挨拶を観に行った『自虐の詩』とこれは、ぜひ観たいと思っていた作品でした。
というわけで日曜日に、寝不足の体と頭に鞭打って出かけました。
映画『象の背中』
妻とふたりの子供に恵まれた幸せな家庭と、中堅不動産会社の部長という地位を得て、順風満帆に暮らす48歳の藤山幸弘(役所広司)はある日突然、末期の肺がんと宣告されます。
余命半年という医師の言葉に戸惑いながら藤山は、延命治療を拒否して人生を全うするという道でした。そして初恋の相手や喧嘩別れしてしまった親友、絶縁状態だった兄など…言い残したことのある人たちと再会するのですが、妻の美和子(今井美樹)には病気のことを言い出せず…。
なんか…余りにも辛すぎたり、観ながら色々考えすぎたりして、想像していたよりは泣けなかったような気がします(あくまでも私の個人的な話なので、他の方の感じ方はまた違うでしょうが…)。
それでも、岸部一徳さん演じる兄に向かい「死にたくない」と漏らすところや、夫婦でお互いに宛てた手紙の部分だとか…いくつも涙腺を刺激されるシーンがありました。
考えすぎてしまったというのは、自分の身近な人がこうした病いにかかったらどうするか…みたいなことを、登場人物の行動とか言葉に重ね合わせて考えることがたくさんあったからです。主人公である藤山は、自分が末期がんで余命いくばくもないと知り延命治療を行わないことを選択します。妻や子供の立場からすれば、その意志を尊重したい気持ちのある反面、何らかの治療を受けることによって、少しでも長く生きていて欲しいと願う部分もあるだろうし…とても難しいなぁと思いました。
もし自分の家族だったら…治る見込みがあるなら手術や治療を受けて欲しい、と望むと思います。やっぱり何もせずに病気が進行するというのはやりきれないものがあります。それに…病気の進行を遅らせることが出来るならば、そういう治療も受けて欲しいとも思います。やっぱり一日でも長く生きていて欲しいから。
ただ、“人間らしく生きている”状態とそうでない状態との線引きが難しいときが訪れるだろうことを思うと…結局どうしたらいいんだろう、と悩みは尽きないものなのかなぁと…。
誰でもが同じ立場になる可能性があるんだという、そんなことを強く感じさせられた作品でした。
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