クラシックミステリー『名曲探偵アマデウス』事件ファイル♯22モーツァルト「クラリネット五重奏曲」~ピエロの謎~
今回は、若い女の子に頼まれたら嫌とはいえない、ちょっとパオー~な事件…とか(笑)。
クラシックミステリー『名曲探偵アマデウス』
事件ファイル♯22
モーツァルト「クラリネット五重奏曲」~ピエロの謎~
なんでこの曲がピエロの三種の神器なのか…それがわかんないと一生ピエロになれないかもしれない!どうか助けてください!
「クラリネット五重奏」は、モーツァルトが死の2年前である1798年に書き上げた、クラリネットならではの深みのある音色と弦楽器が巧みに美しい旋律を生み出す作品です。ドイツの有名な音楽学者のアーベルトは、この第1楽章の冒頭を『雲のない春の朝』と表現しました。
…果たして、依頼人が持ち込んだこの曲が、なぜピエロの三種の神器なのか?名曲探偵がこの「クラリネット五重奏曲」の秘密を解き明かします。
カノンが見せたレコードの、溝だけを見て天出が曲名を答える、という遊びをしているふたり。相当暇なんだなぁ大丈夫かなぁと思っているところに依頼人登場。
依頼人は、ピエロになる修行をしながらサーカス団で象の世話をしていますが…団長がなかなか自分を認めてくれないことに業を煮やし、サーカス団に伝わる“ピエロの三種の神器”を持ち出しました。が…そのなかに含まれていた1枚のレコードの意味が分からず、事務所を訪れたのでした。
そのレコードとは、モーツァルト「クラリネット五重奏」。この曲が書かれた当時、クラリネットはまだ誕生して間もないとても目新しい楽器だったそう。モーツァルトはその音域の広さと思うがままに強弱を奏でられるという特性を生かした曲を、名演奏家であったシュタードラーとともに作り上げました。
ヴァイオリンとの会話をするような掛け合い、弦楽器の奏でる長調の旋律を短調で受ける旋律…。そして明るく吹けば吹くほど哀しくも感じられるその音色…。
そんなところから天出はこの曲を、ピエロの、滑稽でありながら物悲しげなピエロの演技、そして客席の空気を読みながら、見る側に笑とともに愛を与えようとしているピエロのようだと推理するのでした。
そして依頼人は、初めてサーカスでピエロを見たときのことを思い出し、笑いだけではなく。お客さんに愛が届けられるようになるまで練習を続ける、と言って去っていくのでした。
そして後日…依頼人がピエロをつとめる公演のチラシが送られてきます。今まで世話をしてきた象と共演することを知り、パオーパオーと象のまねをするふたり…なんかちょっと可笑しかったです。
天出臼夫…筧利夫
響カノン…黒川芽以
道家典子…市川美和子
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