電子の星(池袋ウエストゲートパークⅣ)
もうお馴染みになってきました(笑)。
石田衣良・著
『電子の星(池袋ウエストゲートパークⅣ)』
池袋で消息を絶った友達を探しに山形から上京した少年とともに、その行方を探すうち、池袋で行われているショーにたどり着いたマコト。そこに挑むマコトとGボーイズの作戦とは…(表題作「電子の星」)。
なんだか…石田衣良さんの文章が自然すぎて、石田さんがマコト自身でも全然驚かないなぁと思ってしまうくらい。さすがに上手いなぁと思わずにいられません。
表題作以外にも、ストリートギャングから足を洗いラーメン屋を始めた双子からの依頼で、店への中傷や嫌がらせをくり返す人物を探す「東口ラーメンライン」や、マコトが店番をする果物屋に痛んだ果物を貰いに来る少年をその境遇から助けようとする「黒いフードの夜」、それから、数年前に亡くなった上野のストリートギャングの父親から、息子の死の真相を知りたいと頼まれ、その隠された真実に迫っていく「ワルツ・フォー・ベビー」など、どのお話も登場する人たちのキャラクターや心の動きなどがしっかり書き込まれていて、ついつい引き込まれてしまいます。
また、池袋の王様・タカシとマコトのやり取りが面白くてついつい笑ってしまったり。
そんなわけで今回も色々と楽しませてもらいました。
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