シェルター
本のレビューばかりですね、最近(苦笑)。
近藤史恵・著
『シェルター』
東京のあるカフェで出会った恵(めぐむ)といずみ。
いずみに関係するある事件に、恵と彼女の妹・歩(あゆむ)たちが巻き込まれていって…というお話。
物語は、恵が主人公の章と、歩の恋人で週刊誌の編集部で働く小松崎が主人公の章が交互にくり返されながら、何が起こっているのかが少しずつ見えてくるような感じで進んで行きます。
なんというか…なかなか上手く行かないことって多いよなぁ、なんてことを思ってしまうところが結構ありました。恵と歩の姉妹はお互いに、相手に言わなくてもいいようなことを(しかも言ったら大変なことになりそうなことを)、つい言ってしまって、自分が大きなダメージを受けてしまったり、何か行動を起こすときに、相手を傷つけないような方法もあるはずなのに、そうできなかったり。
傍から見たらどうしてそうなっちゃうの、と思うようなことも、自分のことだとそう上手くは立ち回れなかったり。自分自身のことを考えても思い当たるふしが幾つもあって、なんだかとっても考えさせられるお話でした。
« 軽井沢夏の宵の狂言in軽井沢大賀ホール | トップページ | ももパン&メロンパン »
コメント