道山さんin題名のない音楽会
楽しみにしていた、道山さん出演の番組を見ました。
題名のない音楽会
音色のうま味~日本音楽の美学
5月30日(日)9:00~ テレビ朝日系にて放送
出演:
藤原道山(尺八)、上妻宏光(津軽三味線)、ロバートキャンベル ほか
司会:
佐渡裕、本間智恵(テレビ朝日アナウンサー)
演奏曲:
1 スペイン
作曲 C・コリア
編曲 上妻宏光
演奏 上妻宏光(津軽三味線)
妹尾武(ピアノ)、はたけやま裕(パーカッション)、千葉一樹(ベース)
2 リベルタンゴ
作曲 A・ピアソラ
編曲 藤原道山
演奏 藤原道山(尺八)
妹尾武(ピアノ)、はたけやま裕(パーカッション)、千葉一樹(ベース)
3 鶴の巣籠
都山流本曲
編曲 藤原道山
演奏 藤原道山(尺八)
4 津軽よされ節
津軽民謡
演奏 上妻宏光(津軽三味線)
福士あきみ(唄)、二代目成田雲竹女(鳴り物)
5 華~宙を舞う風の如く~
作曲 上妻宏光
演奏 上妻宏光(津軽三味線)、藤原道山(尺八)
妹尾武(ピアノ)、はたけやま裕(パーカッション)、千葉一樹(ベース)
6 華~天翔ける龍の如く~
作曲 藤原道山
演奏 藤原道山(尺八)、上妻宏光(津軽三味線)
いつも思うことですが30分番組とは思えない内容の充実ぶりで、楽しい時間でした。
ロバート・キャンベルさんがおっしゃっていた通り、尺八とか津軽三味線とか言うと、そこでまず古い音楽だという風に心の中に壁を作ってしまう部分があって、難しいものだと思ってしまうのはよくあることで、私のなかにも存在する部分のような気がしました。文学は、その音の響きや文字の見た目で美しさを感じる部分はありつつ、まず言葉を理解しないと前に進まない部分もありますが、音楽は、耳から入ってきたものを素直に受け入れて感じたら、それだけで楽しい部分が多くて、その壁を取り払いやすいジャンルのような気がして、難しい気がするだけで聴かないのは勿体ないことだなと思います。
私はもともと狂言や歌舞伎などの伝統芸能を見るのも好きだったり、ちょっと気になったものはパッと見に行ったり聴きに行ったりする性質(たち)なので、その辺の壁が薄いというか低いというか…そんな感じもあって、難しいという先入観もあまりないのですが…。
演奏曲の幅広さでも、どんな音楽でも日本の楽器を使った日本の音楽だと感じることが出来て良かったと思います。
私が今回の放送でいちばん楽しみにしていたのは、道山さんの新曲「華~天翔ける龍の如く」を演奏される姿を拝見することでした。緊張感や高揚感を感じることが出来て、すっかり見入って聴き入ってしまいました。それに、若くてかっこいいおふたりの袴姿には我ながらミーハーだなーとは思いつつ、ドキドキしてしまいました(苦笑)。
また、上妻さんの新曲「華~宙を舞う風の如く~」は今回初めて聴きましたが、こちらもまた何とも言えない素敵な曲で。個人的には、冒頭で妹尾さんのピアノの音色がきらきらっとしたところですでに心を掴まれてしまいました。この曲は、7月発売の上妻さんのベストアルバムに収録されているのだとか。今まで上妻さんのアルバムは気になりつつも聴いたことがなかったのですが…今回こそは買うかもしれません。そしてライブにも出かけてしまうかもしれません…。
※メモ※
日本音楽の特徴:
①自然の音
演奏の仕方で様々な音を表現する。
雑音に近いようなもの(ムラ息、弦を叩いて出す音)などもある。
②余韻を楽しむ
休符ではない。
音がない部分というよりは音を味わう部分。
③歌がベース
歌の伴奏として出来ている音楽がほとんど。
日本文学も、歌(和歌など)から生まれるものが多い。→歌物語など
昔は音読するものであったことから、音楽とも通じる部分が多い。
日本人は伝統曲を理解できる?:
音程よりも音色で陰と陽(明暗)を表現しているものが多い。
古いものと新しいものに仕切りを作ることなく壁を取り払い、
本能的なところに立ち戻って聴くことで、音楽を感じることができる。
「絵」に見る日本文化と音楽:
西洋画 額縁のなかに区切られた絵…額縁の中で完成された世界観
日本画 床の間にかけられた掛け軸…絵の中と外の世界が通じている感覚
→余韻を楽しむ(明確な区切りの無い部分)日本音楽の特徴に通じる
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