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2010年5月 2日 (日)

藤原道山ライブ(スペシャルゲストSINSKE)inまつもと市民芸術館(とワークショップ)

Dozansinskelive2 ここ最近、ゴールデンウィーク恒例となりつつあるライブに今年も行ってきました♪
かなり長文になりますが、お付き合い頂けると嬉しいです。

藤原道山ライブ(スペシャルゲストSINSKE)
まつもと市民芸術館小ホールにて
2010年5月2日(日)16:00開演

[第1部]
 グノー:アヴェマリア
 川江美奈子:はじまりの音
 SINSKE:月のかけら
 武満徹:小さな空
 藤原道山:空(尺八ソロ)
 SINSKE:Sweet Space(マリンバソロ)
 SINSKE:月夜浮遊
 藤原道山:東風
[第2部]
 バッハ:管弦楽組曲第2番より“ポロネーゼ”“バディネリ”
 ドビュッシー:シランクス(尺八ソロ)
 リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行(マリンバソロ)
 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
 ラヴェル:ボレロ
[アンコール]
 アメイジング・グレイス

前回、前々回は第1部が道山さんのソロ、第2部はSINSKEさんとのデュオというスタイルでしたが、今回は間にソロの曲を挟みながら全編通しておふたりが登場し、第1部はおふたりのアルバムに入っているオリジナル曲が中心で、第2部はクラシックの曲のみという構成。前回までと比べると、おふたりで演奏される曲のレパートリーがかなり増えたという印象があって、この松本でのライブを聴くのはもう3回目ですが、また新たな発見をして、嬉しい限りです。

第1部では、道山さんのアルバムの中で私が個人的にいちばん好きな「かざうた」に収録されている「はじまりの音」「東風」などが、SINSKEさんのマリンバとのコラボで演奏され、とくに「東風」はもともとがかっこいい曲ではありましたが、SINSKEさんのマリンバがもの凄くかっこよくて、かなり興奮♪
また「月夜浮遊」は、私がよく聴いているSINSKEさんのアルバム「記憶の扉」に古武道とのコラボで収録されていて、聴くたびに好きな気持ちが大きくなっていたのですが、今回ライブで再び聴いて、またまた好きになってしまいました。

第2部では、松本のライブでは毎回演奏されている「ボレロ」がラストを賑々(にぎにぎ)しく(※道山さん談)飾りましたが、他の曲もかなり、尺八とマリンバで演奏するにあたって様々な工夫がされているのを感じたりしました。とくに、「展覧会の絵」は、噂には聞いていたのですが、やはり実際に聴いてみると、オーケストラで演奏されているのを聴きなれているはずなのに、尺八とマリンバだけで演奏されているのを聴いても全然寂しい感じもなく、音の厚みを感じられるのが本当に不思議で、やっぱり凄いなぁとあらためて思わされました。
それから、道山さんのソロで演奏されたドビュッシーの「シランクス」。日本の音楽を彷彿とさせるような部分と、西洋的な部分が融合した印象のメロディで、なかなか面白い響きでした。
「シランクス」の辺りで、ラヴェルやドビュッシーなどは、パリ万博で日本が出展した雅楽演奏に刺激を受け、様々な曲を作曲し、その曲を聴いて宮城道雄さんが作ったのが「春の海」だというお話をされていて、いま聴くと「春の海」は、日本そのもの!という印象なのですが、そういういきさつがあったというのは面白いなぁと思います。

演奏を聴きそのお姿を拝見すると、おふたりの音色や技術が素晴らしいのはもちろんのこと、クラシックの曲やもともと尺八やマリンバで演奏されていない曲をアレンジされたり、オリジナル曲を作られるときのアイデアが凄いなぁというのを、もの凄く感じることができてとても刺激的でした!
またトークの方も、マリンバ・尺八それぞれのワークショップのときのお話もされていたり、今回のライブでの衣装について、SINSKEさんが道山さんとの共演に向けて和テイストの衣装を用意したことや、もちろん演奏される曲についての興味深いお話など、とても楽しく充実していました。
…そうそう。ステージで告知がありましたが、道山さんは来月「徹子の部屋」に出演される予定だそうです。びっくりです。道山さんの知名度&人気がここまで来たとは。なんと番組の長い歴史の中でも尺八奏者の出演は初めてとか。これは見逃さないようにしなければ…!ここでSINSKEさんが「アメトーク」の“徹子の部屋芸人”を意識しての「厳しいトークになるんじゃ…?」とおっしゃっていたのが可笑しかったです。

さて。このライブの前には、上にちょっと書いてありますが、前日にはSINSKEさんによるマリンバのワークショップ、そして当日のライブ直前には、道山さんによる尺八のワークショップに参加してきました。
マリンバの方は全くの初心者でしたが、SINSKEさんによるマリンバやその他の打楽器についてなどの説明のあと、実際にマリンバに触れる機会があり、SINSKEさんや周りの経験者の方たちに教わったり助けていただきながら演奏するなかで、一体感とか盛り上がりを感じて、かなり楽しい時間でした。
そして尺八の方は、今回は尺八経験者対象のワークショップで、ちょっと遅めに到着した私は、もうすでに熱心に音出しをされている方たちの熱気に気圧され気味でしたが、道山さんが登場してワークショップが始まると、息のコントロールの仕方やメリ・カリなど奏法についての様々な説明に聴き入る良い緊張感があり、普段先生から言われているようなことの再確認が出来たり、ちょっと興味深いような内容もあったりして、こちらもなかなか内容の濃い時間でした。最後に質問の時間があり、皆さんもの凄く専門的な内容が多かったのですが、私も何かお聞きしたいなぁと思い、今、練習している曲に出てくるタンギング(舌の動きで音を区切る方法)について質問させていただきました。かなり詳しく、そして分かりやすく答えて下さって感激。これからも練習頑張ろう!という気持ちが湧きあがってきました!
私は普段、お芝居やコンサートに出かけるときにひとりで行動することが多くて、それはそれで気楽な面もあり充分楽しいのですが、2回のワークショップに参加するなかで色々な方とお話する機会があり、また違った楽しさがあり、楽器のことを知ることでライブが楽しく感じられる部分もあって良かったです♪


Signsinskedozan2010 おまけ。
終演後、会場で購入したCDを手にしてサイン会に参加してきました。
まず最初にSINSKEさんに、「SOUND TRACKS FROM DANCE GALAXY」というSINSKEさんが音楽を手掛けられた舞台のサントラCDにサインしていただきました。いちばんびっくりしたのは、前日のワークショップに参加していたのを覚えていらっしゃったことでしょうか…。びっくりしすぎて、ワークショップとても楽しかったですとお伝えするつもりだったのをうっかり忘れました…(苦笑)。でも気さくにお話して下さって、サインのほかにメッセージも書いて下さいました。
次に道山さんに、3月に発売になったベストアルバム「天-ten-」にサインしていただきました。9月に古武道のコンサートに行かせていただくこととか、3月に放送になった道山さんの番組の感想とか、色々お話したいことがあった気がするのですが、いざ道山さんを目の前にしたら、またまたうっかり忘れました…。でも一応、ワークショップでお世話になったお礼を言うことだけは出来たので、それだけで良しとしましょう…。
ここでも、列に並んでいるときやその後に、ワークショップで一緒だった方や、近くに並んでいらっしゃる方ともちょこちょこ言葉を交わしたりして、なかなか充実していました。
連絡先を交換したり、ブログの宣伝をさせていただいた方もいらっしゃるのですが、タイミングを逃してしまった方もいらっしゃったのが残念。でも、また皆さんとお会いする機会があると良いなぁと思います。
来年も、松本でライブ&ワークショップがありますように…!


※追記※
まつもと市民芸術館のHP内「芸術館日記」に、ワークショップとライブの模様が紹介されていました!
マリンバワークショップの模様
 http://www.mpac.jp/diary/2010/05/01/post_136.html
尺八ワークショップ&ライブの模様
 http://www.mpac.jp/diary/2010/05/02/_sinske.html

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コメント

家宝ですね。

>kazuさん

家宝…、
サインしていただいたCDはもちろんお宝なのですが
私にとっては、道山さんやSINSKEさんの素晴らしい
演奏や人柄に接する貴重な時間こそが本当のお宝では
ないかと思っていたりします。

まさにおっしゃるとおりですね。
道山さんもSINSKEさんも、そしてりみっとさんも、
そうやって同じ時間を共有し、素敵に年を重ねていくことが、
何よりの宝物なのかもしれませんね。

本当のお宝は、ノープライスなものですから(笑)

芸術感の記事と共に拝見しました。
充実の2日間をお過ごしになったご様子。読んでいても楽しかったです。
SINSKEさんは短い髪がお似合いと思いました。
私の友人は古川さんが好きで、古武道の話しは以前から聞いていたので、親近感があります。ご縁がありますね。

>kazuさん

確かに、本当のお宝は形や値段で表せないものかもしれません。
でもどうしても、形に残るものでそれを確認したくなってしまう
ものなのですよね…(苦笑)。

>knさん

こんなに長文の記事を丁寧に読んで下さってありがとうございます。
楽しんでいただけたのなら嬉しいです♪
SINSKEさん、そういえばknさんがライブにいらっしゃった一昨年は
結構長めの髪型でしたけど、チラシに載っている姿はかなり短めでしたね。
古川さんをお好きなご友人がいらっしゃるんですね!
古川さんは毎年サイトウキネンでも演奏されていますしね。
確かにknさんとは色々と縁がありますね♪

道山さん、SINSKEさんのワークショップでの素敵な体験よかったでうね。SINSKEさんのことは存知ませんで、Wikied1a で調べてマリンバ奏者だとわかりました。尺八とマリンバなんて相性がよさそうですね。「ボレロ」で賑やかに幕を閉じたということですが、私にとっての「ボレロ」は映画でナチスを描いたような大昔の暗い映画で、ちょっとわからない気がしました。KOBUDO の演奏会に行って、又聴きたいと思い、最近発売の「天 ten」とKOBUDOのCD 2枚を買いました。毎日CDを聴いて、iphonに入れて 雑草を連休中取っていたら
仕事がはかどりました。今私の趣味は パソコン、落語、一人旅なんですが、また趣味が増えてしまいました。

>Otoshiさん

尺八とマリンバ、聴く機会の少ない組み合わせですよね。道山さんとSINSKEさんがステージでおっしゃっていたのですが、竹でできている尺八と木でできているマリンバは、自然のものを使った楽器どうしだから相性が良いのかもしれませんね。
…「ボレロ」というのは、私の中ではフィギュアスケートで使われているイメージなどが強く、華やかさやロマンティックさを感じる曲で、otoshiさんのおっしゃる古い映画でそのような使われ方をしていたことがあったとは知りませんでした。
道山さんのおっしゃる“賑々しく”というのは、ただただ賑やかというのではなく、淡々とリズムを刻みながらも次第にクレッシェンドしていき、最後は打楽器がダダン!と締めくくる、そんな高揚感などがフィナーレにふさわしい、ということでおっしゃったのではないかなぁ…と思います。
道山さんのCDと古武道のCDを最近聴かれているのですね。
私もこの間買った道山さんのアルバム「天―ten―」を聴いています。道山さんがこれまでに行ってきた幅広い活動、その音色の魅力をたくさん感じさせてくれるアルバムですね!

ボレロは映画では「愛と哀しみのボレロ」という題でした。
1981年作。クロード・ド・ルルーシュ監督、作品で
登場人物が多く、4組の芸術家の子供が親の血を受け継いで、
また芸術家になっていく・・・といった壮大なスケールの話です。
ナチスに関するというのは、ユダヤ人で収容所に送られる夫婦が、
せめて子供だけでも助けたいと、列車が止まったすきに
外に置き去りにして、その子が拾われて・・・というような話も
中で出てきますが、そのようなエピソードが一杯の映画です。

最後にパリでチャリティ・コンサートが行われますが「ボレロ」を
舞うダンサー、歌手、ピアノなど一流の芸術家になっていました。
観た方の感想に哀しい映画だった。という方がいて、また3時間以上の映画で長かった。というのもありました。
私の感想もそんなところですが、もう一度観たいと思っています。
最近はフィギュア・スケートの音楽に使われることが多いようですね。

>otoshiさん

まず初めに。
このコメント、「焼肉とシャーベット」の記事に投稿されていましたので、誠に勝手ながらこちらに移動させていただきました。

ボレロの使われていた古い映画は「愛と哀しみのボレロ」というのですね。名前だけは何となく聞いたことがあるような気がします。
戦時中の、しかもナチスのエピソードが出てくるお話というと、やはり、物悲しさややるせなさを感じさせますが、私も機会があれば観てみたいなぁと思いました。
良い映画を教えて下さってありがとうございました。

この記事へのコメントは終了しました。

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