野村萬斎「狂言を楽しむ会」in北野文芸座
毎年出かけている、萬斎さんの長野での公演へ!
野村萬斎「狂言を楽しむ会」
2013年4月12日(金)昼の部:15:00、夜の部18:00より
北野文芸座にて
解説 野村萬斎
狂言「佐渡狐(さどぎつね)」
佐渡のお百姓:(昼)高野和憲/(夜)深田博治
越後のお百姓:(昼)中村修一/(夜)岡聡史
奏者:石田幸雄
狂言「棒縛(ぼうしばり)」
太郎冠者:野村萬斎
主:内籐連
次郎冠者:(昼)深田博治/(夜)高野和憲
今回の演目は、「佐渡狐」と「棒縛」でした。
まず最初の「佐渡狐」は、佐渡と越後のそれぞれのお百姓が、都へ年貢を納めに行く途中で出会って話しているうちに、佐渡に狐がいるかどうかということで口論になり、年貢を納めるために出かけた領主の館で取次役人にその判定をしてもらいおうということになって…というお話。自分の住むところをよく見せたいところとか、賄賂をもらって佐渡のお百姓さんに肩入れする奏者が一生懸命なところとか、悪事っぽいのに何故か微笑ましくて楽しいですね。
個人的なことですが、この「佐渡狐」は私が初めて見た狂言の曲で、伝統芸能って堅苦しくて難しそうだなと漠然と抱いていたイメージを払拭してくれた思い出深いもの。その時は佐渡のお百姓を萬斎さんが演じていらっしゃいました。昼と夜で配役が変わりましたが、越後のお百姓はどちらも若手の演者さんだったので、おじさん(?)たちに良いように騙されて気の毒~という感じに見えなくもない…と思ったりして、演じる人とかその組み合わせによって色々印象が変わるのも面白いところです。
そして休憩をはさみ、「棒縛」。自分の留守中によく盗み酒をしている太郎冠者と次郎冠者に腹を立てた主人が、太郎冠者を棒に縛り、次郎冠者の腕を後ろ手に縛り、自分が返ってくるまでそうしていろ、と出かけてしまうと、縛られた二人はそれでも酒が飲みたい、と言い酒蔵に入りあれこれ工夫して酒を飲もうとする…というお話で、登場人物の動きもお話も分かりやすくて、本当にただただ楽しく見られる曲。酒を飲んで楽しくなって歌ったり踊ったりするのとか、やたら笑ったりテンションが高くなるのとか、あるなあこういう事、って思えるし見ていて楽しいし、何より萬斎さんの演じる太郎冠者を見るのが大好きな私には楽しくてたまらないのでした。
さて。順番が逆になりますが、最初には萬斎さんによる演目や狂言についての解説がありました。舞台に登場した萬斎さんは見ている間じゅうドキドキしてしまうくらい素敵でした。
そして、ユーモアたっぷりにお話してくださるなかに、狂言を見るにあたってとてもためになるポイントをたくさん盛り込んで、初めて見る人も何度も見ている人もそれぞれに楽しめる内容でした。
おまけ。昼の部と夜の部との間で、近くのカフェへ。
いつも車を停める駐車場の目の前なのに、お店自体を初めてちゃんと見たかも。
チーズケーキとお茶を頂きながら読書してみました。
またお邪魔したいです♪
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