おやすみラフマニノフ
最近ハマっているシリーズ。
中山七里
「おやすみラフマニノフ」
今回は、ヴァイオリニストを目指す音大生の晶が主人公。高価な楽器が保管されている部屋からストラディバリウスのチェロが盗み出されたり、学内で行われる予定の演奏会を前に不穏な事件が起こる、というお話。探偵役はもちろん、この音大で講師をしている新進気鋭のピアニスト、岬洋介。「さよならドビュッシー」ではあまりにも気持ち良く騙されすぎだったので、今回は少し用心して読んだつもりですが、もやっとしか犯人にはたどり着けず、やっぱりびっくりし、ああさっきのあそこが伏線だったのに!と悔しがる、という。まあそれも楽しい読み方なのかも…。
それはそれとして、今回も音楽の描写が素晴らしくて、文章を読んでいるのに音楽が聞こえるみたいな不思議な感覚。晶が岬の伴奏でチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を弾くシーンとか、ドキドキして興奮でした。
そして、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番も登場するので、今すごく「のだめカンタービレ」を読み返したい気持ちでいっぱいですが、返却期限の迫る図書館の本や、それ以外にも積ん読状態の本が山のようにあり、まままならない状況だったりします。
コメント