桜姫
図書館で借りたもの。
近藤史恵
「桜姫」
私にとって近藤史恵さんといえば歌舞伎の出てくるミステリーなのですが、これも。
歌舞伎の家に生まれた娘・笙子が、幼いころに亡くなった兄について、兄と友達だったという若手歌舞伎役者の銀京と、その真相を知りたいと思ううち、銀京に惹かれていく…というお話と、歌舞伎座で子役の男の子が亡くなった出来事を小菊と探偵の今泉が調べるお話が、笙子と小菊が主人公のエピソードが交互に語られる展開。
いつも、えっこの人って私の思ってたあの人と違う!みたいな感じで気持ちよく騙されるのですが、今回は、かなり色々疑いながら読んだので、笙子の出てくる方のお話の真相は、ぼんやりとは分かりました。謎は明かされるけどスッキリ終わることがあまりないこのシリーズのなか、こちらの方は今回は結構、先に希望のありそうなラストだったのが良かったです。ただ、小菊が主人公で子役の男の子が出てくる方のお話は、10歳の子がそれほど子供じゃなく色々考えてるものだ、と頭では理解しても、かなり切なくて痛々しいと思ってしまいました。
« さよならドビュッシー前奏曲(プレリュード) | トップページ | おやすみラフマニノフ »
「本」カテゴリの記事
「歌舞伎」カテゴリの記事
- ごく私的なイベントメモ(2019年分)(2019.01.03)
- ごく私的なイベントメモ(2018年分)(2018.12.30)
- シネマ歌舞伎「阿弖流為(アテルイ)」(2016.07.22)
- ぴんとこな(完結)(2016.02.21)
- 桜姫(2013.04.11)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント