「万作の会」新春・狂言公演
今年初めてのお芝居鑑賞は狂言から。
「万作の会」新春・狂言公演
2014年1月8日(水)19:00開演
まつもと市民芸術館主ホール
解説:野村萬斎
素囃子「神舞」
大鼓:原岡一之/小鼓:森澤勇司/太鼓:大川典良/笛:栗林祐輔
狂言「末広かり」
果報者:野村万作
太郎冠者:高野和憲/すっぱ:中村修一
狂言「業平餅」
在原業平:野村萬斎
餅屋:石田幸雄/法衣:月崎晴夫/侍:竹山悠樹/随身:中村修一・飯田豪
沓持:岡聡史/傘持:野村万作/餅屋の娘:内籐連
この公演を知ったとき、萬斎さんを松本で観るのはずいぶん久しぶりだなあ、と思ったのですが、なんと6年ぶりだったのだとか。お正月に相応しく、おめでたい曲や華やかな曲とともに、上演前の解説では萬斎さんのサービス精神旺盛でユーモアたっぷりのトークで楽しませていただきました。
「末広かり」は、主人からおつかいを頼まれた太郎冠者が、目的の“すえひろがり”が扇のことだと知らず、都のすっぱ(詐欺師)に騙されて傘を買って帰ってしまう…というお話。あらためて、“知らない”ということは恐ろしいことだなあと思ってしまいますが、それでも、気持ちよく騙される太郎冠者の様子、また、一度はその失態を叱りつける主人が、太郎冠者の歌に機嫌を直し踊り出す様子が楽しめる、おめでたい曲なのでお正月に相応しいうえに、なんとなく心温まるものがあります。
休憩をはさんで「業平餅」。歴史上の有名人が登場することのほとんどない狂言の中で、美男(そして色好み)として知られる在原業平が主人公の珍しい曲。お供をつれて出かけ、道中、空腹となって餅屋に立ち寄るものの手元に現金を持たない殿上人の業平は、歌を詠んだり、あの手この手で餅を食べようとする…というお話。この曲、私自身は生で目にするのは多分初めてだったと思いますが、登場人物が多く衣装も華やかでドキドキさせられました。物語は後半、素性に気付いた餅屋が自分の娘を宮仕えさせたいと言い出してドタバタの展開になりますが…餅屋の娘への業平や傘持の反応は酷いなあと思いつつ、やっぱり笑わずにはいられませんでした。
そういえば、まつもと市民芸術館を初めて訪れたのは、2004年の万作さんと萬斎さんの狂言公演でした。それから芸術館でたくさんの楽しいお芝居に出会うことができました。また、私がいま大好きな道山さんの音楽に出会ったのも、萬斎さん演出・主演の「敦」で、初めて道山さんのコンサートを聴いて尺八という楽器に身近に触れたのは芸術館でのことでした。とても久しぶりに芸術館で萬斎さんの舞台を拝見して、そんな色々なことを思い返す時間にもなりました。
今度は、もっと早く松本でまた萬斎さんを観る機会が訪れると良いなと思います。
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