「あると」の「あ」
音楽と家族のお話。
赤石路代
「あると」の「あ」
主人公の栢山あるとはピアニストの卵。音楽高校に通うため、母の古い知り合いだという有名な指揮者・千家宣威の家に下宿することに。そこは初恋の相手である三枝勝と出会った思い出の地でしたが、そこで出会ったのは千家の長男でアイドルピアニストとして売り出し中の北斗。北斗と、成長して盲目のヴァイオリニストとなった勝の意外な関係、そこには自分の父親が17年前に関わった赤ちゃんのすり替え事件があったことを知ったあると。
そのことを知っていた北斗とあるとは秘密を共有しながら互いの距離が縮まる様子にドキドキしつつ、小学生の頃からひとりそれを知っていて、いつでもそこを離れる準備をしていた北斗のことを思うと胸が痛いです。そして、そんな辛い展開のなかでも、家族としての愛情や音楽で人の心が通じ合う様子にはグッとくるものがあります。
すごく久しぶりに読みましたが、やっぱり素敵な作品でした。
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