シネマ歌舞伎「阿弖流為(アテルイ)」
2016年、映画館で観る9作目はこちら。
シネマ歌舞伎「阿弖流為(アテルイ)」
国家統一を目指し北の民・蝦夷(えみし)を征伐しようとする大和朝廷は、坂上田村麻呂を征夷大将軍に命じ、対する蝦夷は、かつて神の怒りを買い一族から追放された阿弖流為が、恋人の立烏帽子とともに舞い戻り、一族を率いて戦うことに…。
敵対する勢力に属しながら、互いに認め合う田村麻呂と阿弖流為。
個人対個人であれば、人間らしく、お互いを思いやることができるのに、組織対組織になると、どうして人は、ここまで残酷になれてしまうんだろう…と、ここ10年くらいの世界情勢などを見て思わずにいられないことを、この作品自体、そしていくつもの台詞からビシビシと感じて…胸に刺さるものがいっぱいありました。
地球上には、本当に多種多様な自然環境、宗教観、価値観などのもとで暮らす様々な人がいて、違う文化を持つ人のことを、全部を理解したり同じことをするのは無理でも、違うということを理解したり認めることはできるはずなのに、なぜそれもできず争いを繰り返すんだろう…と、普段考えていることをあらためて考えさせられました。
…とまあ、色々と重いことも考えましたが、ただただ単純に、舞台上で繰り広げられる迫力満点の殺陣(たて)や独特な世界観を持った衣装の数々や、存在感たっぷりの役者さんたちの姿など…、本当は生の舞台で観るのが一番楽しいとは思いますが、映像だからこそつぶさに見られるという部分も堪能して、楽しい時間になりました。
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