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2017年4月14日 (金)

ビブリア古書堂の事件手帖7(完結)

Biburiakoshodou7

とりあえず完結。

三上延
「ビブリア古書堂の事件手帖7
~栞子さんと果てない舞台~」

今回はシェイクスピア作品の収められた古書がメイン。
海外の古典すぎる作品なので…、作品自体はまあまあ知ってたものの、本の構造や印刷過程や扱われ方といった部分では、自分の想像がなかなか追いつかないところはあったのですが、栞子&大輔vs智恵子vs謎の道具商の男・吉原の心理戦というところに引き込まれました。
途中、智恵子の母が登場したり、智恵子が家を出る原因になった本のことが分かった辺りで栞子の様子が変になったり…、大輔にとってあまり良くない結末も心の片隅をよぎりましたが、智恵子もある意味大輔のことを認めてくれたみたいで、ふたりの仲もさらに進展したようで…、まあめでたしめでたし、というところでしょうか。
今回でいちおうシリーズ完結ということですが、番外編Nやスピンオフなどを発表する予定があるようで、またビブリアシリーズのキャラクターに会えるのが楽しみです。

さて…。
今回は完結編を読むということで、その前に最初から読み直してみました。
ああ、あんなことあったなあと栞子と大輔が出会ってからのことを振り返り、そういえばこのシリーズをきっかけに興味を持って手に取った本がいくつもあったなあとか(たとえば江戸川乱歩とか太宰治とか宮沢賢治とか)、懐かしく楽しく思い出しました。
そして、以前読んだ時にはわりとサラッと読んだ記憶があるのに、今回読んでみたら胸に迫るものを感じるエピソードがいくつもあったり…、再読ならではの楽しみがたくさんありました。
せっかくなので、シリーズ全作をまとめて載せておきます。


Biburiakoshodou1
シリーズ1作目[栞子さんと奇妙な客人たち]
登場する本
 夏目漱石「漱石全集・新書版」(岩波新書)
 小山清「落穂拾ひ・聖アンデルセン」(新潮文庫)
 ヴィノグラードフ・クジミン「論理学入門」(青木文庫)
 太宰治「晩年」(砂子屋書房)】
漱石全集をきっかけに出会う大輔と栞子。そしてビブリア古書堂をとりまく人々の秘密、そして事件の数々。「落穂拾ひ」をきっかけに出会うせどり屋の志田と小菅奈緒の会話にぐっとくるものがありました。
Biburiakoshodou2
シリーズ2作目[栞子さんと消えない絆]
登場する本
 坂口美千代「クラクラ日記」(文藝春秋)
 アントニイ・バージェス「時計じかけのオレンジ」(ハヤカワ文庫NV)
 福田定一「名言随筆 サラリーマン」(六月社)
 足塚不二雄「UTOPIA 最後の世界大戦」(鶴書房)】
直の妹・結衣の読書感想文や大輔の元彼女の父親の遺した本に隠された真実を栞子が解き明かすなか栞子の母・智恵子の得体の知れない恐ろしさの一端(ここに出てくるお話だけで充分怖いけど先の巻を知ってると本当に一端でしかない)が見えてくる展開。
再読して「時計仕掛けのオレンジ」を読んでみたいと思いながらまだ読んでいないことを思い出しました。
Biburiakoshodou3
シリーズ3作目[栞子さんと繋がりの時]
登場する本
 「王様のみみはロバのみみ」(ポプラ社)
 ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」(集英社文庫)
 ウスペンスキー「チェブラーシュカとなかまたち」(新読書社)
 宮沢賢治「春と修羅」(關根書房)
この巻からヒトリ書房の井上氏登場。過去に栞子の母・智恵子と何があったかはこの先に出てくるけど栞子が智恵子にそっくりならそっくりなだけ警戒し攻撃的にならずにはいられないのは仕方がないかも。「春と修羅」をめぐる「テナルデイ軍曹」の動きは本一冊に対する執念がちょっと怖いと感じたけど「たんぽぽ娘」に思い入れを持つ人の行動にはやったことは駄目だけど理解はできる気がしました。
Biburiakoshodou4
シリーズ4作目[栞子さんと二つの顔]
登場する本
 江戸川乱歩「孤島の鬼」「少年探偵団」「押絵と旅する男」ほか
この巻は丸ごと江戸川乱歩。これをきっかけに今まで読んだことのなかった乱歩作品をいくつか読みました。そして…母・智恵子の切れ者っぷりと恐ろしさとよくある親子関係とは違うかもしれないけれど栞子に対する並々ならぬ思いが分かるエピソード満載。自分の誘いを栞子に断らせた大輔を見る目…息子を嫁(恋人)に取られた姑って感じ(苦笑)。井上氏が篠川親子を毛嫌いするきっかけの事件が分かったうえに栞子は智恵子と違うと分かってくれて良かった。そして…栞子の鈍さに振り回されてきた大輔が、とうとう、なラスト。
Biburiakoshodou5
シリーズ5作目[栞子さんと繋がりの時]
登場する本
 リチャード・ブローディガン「愛のゆくえ」(新潮文庫)
 「彷書月刊」(弘隆社・彷徨舎)
 手塚治虫「ブラック・ジャック」(秋田書店)
 寺山修司「われに五月を」(作品社)
大輔の告白への返事を保留する栞子。そんなふたりのもとに舞い込む古書に関する幾つかの依頼。そしてその裏にはあの人(智恵子)の存在が…。ブラック・ジャックに関するエピソードの「なぜ結婚する娘に◯◯を買ってやらなかったのか」というくだりにぐっときてしまう。それにここに登場するリュウ(滝野蓮杖の妹)がなかなかかっこよくて素敵。あと短歌や詩にあまり馴染みがなく手に取ったことのない寺山修司作品がちょっと気になる感じ。さてそして…大輔と栞子がいい感じになりつつあるなか…また別の、あの人が、再び。
Biburiakoshodou6
シリーズ6作目[栞子さんと巡るさだめ]
登場する本
 太宰治「走れメロス」「駈込み訴へ」「晩年」ほか
この巻は丸ごと太宰治。初読から再読の間に太宰作品をいくつか読んだのもあり以前より理解しやすい部分が増えた気がするけど、やっぱり太宰ってろくでなし。でも才能と、どこか周りの人たちが放っておけない部分を持っていたんだろうなあと思わせられる。
智恵子の生い立ちを含め、栞子や大輔の祖父母の時代の太宰本をめぐる事件が現在まで影響を及ぼしていて…いたるところで人間関係が繋がっていて複雑すぎるうえに古書や貴重な本の魅力に取りつかれる人々の言動がちょっと気持ち悪いし怖すぎる…。

再読したことで、ああ気になっていながらまだ読んでいなかった!という本を思い出したり、最初に読んだ時とは違う本が気になったり…、また新たな本との出会いが期待できそうです。

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