野村萬斎狂言を楽しむ会in北野文芸座
昨年行かれなかったので2年ぶり。
野村萬斎「狂言を楽しむ会」
2017年9月1日(金)夜の部:18:00より
北野文芸座にて
解説 野村萬斎
狂言 梟やまぶし(ふくろやまぶし)
山伏:石田幸雄、兄:飯田豪、弟:中村修一
狂言 川上(かわかみ)
盲目の夫:野村萬斎、妻:高野和憲
北野文芸座は、昨年の公演に出かけられなかったので2年ぶり。そして、先月の軽井沢での公演以来から約1か月ぶりの萬斎さん。とはいえ、萬斎さん自身は、その1か月の間に能の催しのため長野県内だけでも上田と坂城の2か所を訪れていたとか。また、この日の前日には北海道の旭川で公演をされていたとか。お忙しすぎですね…。
そんなお話を盛り込みつつの萬斎さんの解説をお聞きしてから、いよいよ狂言へ。
まずひとつめは「梟山伏」。山から帰ってきて以来様子がおかしくなった弟を心配した兄が山伏に祈祷を依頼。山で弟は梟の巣にいたずらをしたことが分かり祈り始める山伏。しかしそうこうするうち兄も様子がおかしくなり、そして山伏も…というお話。こういう不思議なものが普通に信じられていた時代のお話とすれば、ああ本当にこういうことがあったんだなあという感じではあるし、また、最後に山伏にも梟が憑いてしまった…というのは、もう疲れてしまって自分も梟になっちゃえ!と思っての行動というのもありそう…とふと思いました。
休憩をはさんで「川上」。盲目の夫が川上の地蔵にお参りすると目が見えるようになったものの、引き換えに妻とは別れるようにというお告げも受ける…というお話。この曲、先月軽井沢でも観ましたが、その時は夫が萬斎さんのお父様の万作さんでした。萬斎さんが解説のなかで「最近おやじ(万作)さんが得意にしていてよくやっている」とおっしゃっていたのですが、それほどたくさん観に行くわけではない私でもこの数年に何度か観ている気がします。そして今回は萬斎さんが夫。年恰好とかビジュアル的なものによって見え方が違うというのが、短い間隔で見比べたのでよりよく分かった気がします。そして、ところどころ、ああこの部分はすごく万作さんの演じる夫らしさを萬斎さんが演じても感じる…と思うところもあって、これから萬斎さんが少しずつ年を重ねて観る側の感じ方が変わったりしていくところ見ていくことができるのかもしれないなあ…なんてことも思いました。
前回訪れた2年前はちょうど善光寺の御開帳の時期と重なり、駐車場などの心配があって久しぶりに電車で出かけました。今回は近くにホテルを取っていつもの年よりのんびり滞在しつつの鑑賞になって、その分色々と出かけることができた場所もあったのですが、それについてはまたあらためて。
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