屋根裏の仏さま
写真花嫁たちの運命。
ジュリー・オオツカ
「屋根裏の仏さま」
まだ会ったことのない夫の写真を手に海を渡った「わたしたち」。アメリカでの暮らし、その後の日米開戦によって砂漠の中の日本人収容所送りとなり、懸命に働いて手に入れた暮らしを手放さなければならなかった「わたしたち」のお話。
「わたしたち」で綴られるたくさんのエピソードを読んでいると、その声が耳の中に響くようで、様々な光景も目に浮かぶようです。
恥ずかしながら、この「わたしたち」のような「写真花嫁」と呼ばれた女性たちがいたことも、戦時中、アメリカに暮らす日本人の人々がどういう目に遭ったのかということも、この本で初めて知り、たくさんのエピソードがどんどん語られる、この本の形式は凄く効果的で印象に残ったのですが、あるひと家族のことを綴ったような本があれば読んでみたいなあと思っていたところ、この著者の方がすでにそういう本を書かれているのをあとがきで知りました。「天皇が神だったころ」覚えておこうと思います。
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