100分de名著「ペストの記憶」
2020年9月の課題。
NHK-Eテレ「100分de名著」
デフォー「ペストの記憶」
解説:武田将明
ロンドンでの1665年のペスト禍を描いた作品を解説。
デフォーの「ペスト」(平井正穂・訳/中公文庫)と併読しました。
もとの作品自体には、はっきりしたお話の筋がなく、話題や時系列が前後したり飛んだりすることも多いので、
①パンデミックへの向き合い方、②生命か生計か、③管理社会と市民の自由、④記録すること・記憶すること
の4つのブロックに分けて作品の内容を紹介しつつ、現在のコロナ禍と関連づけて解説しているのが、とても分かりやすかったです。
また、「縦横無尽」「ごちゃまぜ」「語り手の意見の矛盾」など、作品の特徴を挙げているところも、作品を読み進めるにあたって、とても参考になりました。
この番組とテキストで知ったこの作品、カミュじゃない「ペスト」もあるんだ、と興味を持ち読み始めたものの、なかなか読み進まず、また、他の本に寄り道したりして、半年ほどかかってようやく読み終わりました。
昨年の今頃はカミュの「ペスト」を読んでいて、ほぼ1年間、2冊の「ペスト」と付き合うことになりました。
コロナ禍はまだ収まっていませんが、1年前にはワクチン接種が始まっていることなど想像もしていなかったので、本当に少しずつではありますが、世の中は前に進んでいるのかもしれませんね…。
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