鳩の撃退法(小説)
映画の予告編を見て興味を惹かれ。
佐藤正午
「鳩の撃退法」(上下巻)
大量の偽札。
街から姿を消した人々。
そこに関係しているらしい、“あのひと”。
そして図らずも事件に関わってしまった作家で主人公の津田伸一。
あまりにも色々なことが起こり過ぎて、でもこれでまだ半分とは…な上巻。
そしてそこでの急展開で物語の舞台もチェンジ。
偽札騒動、複数の人々の失踪、裏社会の人々。
上巻にある「僕自身を例外として」との文言から、“僕”こと津田が体験したり知りえたこと以外は真相や事実とはほとんど遠い“想像”なんだろう…と思いながら読むものの、津田は自分でも知らないうちに早い段階から様々な出来事の近いところにいたんだなあと言うのが分かってくる…、とはいえ、それもまた津田の想像の産物かもしれず。
最後の真相(?)がパパーッと提示されてスッキリするラストと言えないかもしれないけれど、何とも言えない面白さのあるお話でした。
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