レプリカたちの夜
ミステリ-?
一條太郎
「レプリカたちの夜」
動物のレプリカを作る工場で働く主人公が白くまを目撃したところから始まるお話。
…背表紙に書かれたあらすじだけでもかなり不思議なお話であることは分かっていたはずなのに、びっくりすることが次々に起こり翻弄されることに。
そして、「人間とは」「自分とは」「自我とは」みたいなことを考えさせられる哲学的な側面も多かったです。
読むのにずいぶん時間がかかってしまったのですが、興味深く面白く感じるところの多いお話でした。
そういえば、この作品。新潮ミステリー大賞受賞作なんですよね…。
ミステリーらしい要素があるといえばある(“事件”的なものは起こるので)…のですが、あまりミステリー作品という雰囲気はあまりないかもしれません。とはいえ、審査員のひとりである伊坂幸太郎さんの「ミステリーかどうかはどうでもいい。でも僕はこの作品を気に入っている。世に出すべき作品だと思った」という言葉には、確かになあ…と納得せざるを得ないところではあります。
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