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文化・芸術

2020年12月25日 (金)

白い馬

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今回はクリスマスに。

東山魁夷/絵
松本猛/文・構成
「白い馬」

進む道が分からない幼い“ぼく”の前に現れた“白い馬”に連れられて、あちこちをめぐる…というお話。
東山魁夷さんの絵の素晴らしさと、松本猛さんの作った物語と、「あの絵をそういう風にトリミングするのか」という、構成力。
色々な楽しみ方ができる絵本です。
黒柳徹子さんの「窓ぎわのトットちゃん」にいわさきちひろさんの絵のなかから、このお話のために描かれたようにぴったりの挿絵を選んでいたのが息子さんである松本猛さんだった…というのを知って、そういう才能がおありの方なんだなあとものすごく納得したエピソードを思い出しつつ、久しぶりに楽しみました。

2020年10月20日 (火)

山梨県立美術館

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本当に久しぶりの県外へのお出かけ。
目的地は山梨県立美術館。美術に興味を持つようになったころ、ミレー作品を収蔵している美術館がお隣の県にあると知って、ずっと行ってみたいと思っていた美術館でした。
ということでまず、ミレー作品を観ることに。
代表的な収蔵作品のひとつ「落穂拾い、夏」はアメリカでの展覧会に貸し出され、このコロナ禍で貸出期間の延長があり、7か月ぶりに帰ってきたばかりとのことでした。そして「種をまく人」も代表的な収蔵品。タイミングよく、この2作品を目にすることができて良かったです。「種をまく人」、身体の動きから躍動感が伝わってきました。

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そしてこちらが、今回ここを訪問しようと思った主な目的。
「クールベと海」展です。
東京の国立西洋美術館で「波」を目にしてから、クールベは気になる画家のひとりでした。
そのクールベをお隣の山梨で観られるのは嬉しいことです。
クールベは山に囲まれた土地で生まれ育ち、22歳の時に初めて海を目にしたのだそう。私がクールベの絵に惹かれたのは、同じく海なし県で育った自分と通じるものがあったからかもしれません。
気になるとはいえ、クールベの「波」以外の作品をそれほど知っているわけでもなかったので、今回、海を描いた作品を中心にたくさんの作品を目にすることができたのはとても良かったです。
「波」をたくさん描いて好評価を得たものの、その後、政治的な事件に巻き込まれて逮捕、亡命先のスイスで持病が悪化しそのまま亡くなりました。スイスで過ごしていた場所には湖があり、その湖を描いた作品もありました。もう見ることがないかもしれない海とその湖を重ねていたのかな、と思いつつも、年齢のせいなのか、失意のせいなのか、体調が思わしくなかったのか、「波」を描いていた頃の作品のような迫力はなく…そこに何とも言えないもの哀しさを感じました。

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さて…。
山梨県立美術館は芸術の森公園の敷地内に建っていて、美術館に入る前に公園内を散策しました。
公園内にも彫刻などの芸術作品があり、噴水や池、橋などと一緒に楽しむことができ、素敵な場所でした。

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おまけ。館内のレストランで、お昼に「種をまく人」のドリアをいただきました。

2020年10月14日 (水)

イルフ童画館「武井武雄 刊本作品展」

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久々に訪問。

イルフ童画館
「武井武雄 刊本作品展」
2020年9月5日(土)-10月18日(日)

刊本作品とは、武井武雄さんが創作した“本の芸術作品”。
絵や物語はもちろん、紙・製本・装幀・表現様式に至るまでの全てにこだわり抜いて作っていました。
今回は、そんな刊本作品をたくさん紹介する展覧会。

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↑こちらは常設展示スペースの様子。
数年以上前に何度か訪れたときに刊本作品については実物を目にしてはいましたが、今回はもっとたくさんの作品を見ることができる貴重な機会。
本自体はもちろん、本を入れる箱などもとても凝っていて見ているだけでワクワクします。
作品は「友の会」の会員が購入していました。また、入会の順番待ちをする「我慢会」もあったとのこと。
本は1冊7500円(現在でいうと2~3万円)だったそうで、本の値段としてはかなり高いと思いますが、芸術作品ととらえ、またその当時の様々な新しい製本技術を取り入れて作られたものもあったこと、本を受け取る「配布会」には武井武雄さんご本人も参加されていたそうなので、とても楽しい集まりだったんだろうなあと思いました。

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こちらは武井武雄さんの仕事机、カルタや玩具などの余技作品が展示されているスペース。
ステンドグラスは刊本作品「迅四郎の窓」のなかの絵を使ったステンドグラス。本のなかの絵も見ましたが、小さな本のなかにステンドグラスのような鮮やかな色がつまっていて素敵でした。
武井武雄さんがものづくりを楽しんでいらっしゃったんだなあということをたくさん感じ、楽しい時間を過ごしました。

2020年10月13日 (火)

東山魁夷館「東山魁夷 日本画への出発」展

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とても久しぶりに長野市へ。
お目当てはもちろん(?)こちら!

東山魁夷館
開館30周年記念特別展
「東山魁夷 日本画への出発」
2020年9月25日(金)-11月23日(月・祝)

東山魁夷さん本人からの寄贈を受けて1990年4月26日に開館した東山魁夷館。
今回は、その30周年を記念した展示。
日本画家、風景画家としてその名を広く知られるようになった魁夷さんも、それ以前の時代、東京美術学校~ドイツ留学、そして戦後の不遇の時代に旅と写生、様々な研究会や小団体に所属するなど、模索を続けた時期がありました。
それも、のちの風景画家としての開眼に欠かせなかったものととらえ、とても若い時期に描かれた作品が多い展示内容でした。
そういう不遇・模索の時期に「自分の“道”“できること”」を探し続けたからこそ、いまもその作品の前に立つ人を惹きつける何かが、その作品に宿っているのかもしれない…と魁夷さんファンである私は思います。
久しぶりに、県内とはいえかなりの遠出をして、コロナ禍前には年に数回通っていた場所を久しぶりに訪れて、少しずつ色々なことが変わっていて、色々思うところはありますが、こういうなかでも大好きな作品を目にする機会があること、そういう場所を用意するために沢山の方々が力を注いでくださっていることには、感謝しかありません。
今回の展示は、前半と後半で一部展示替えがあるそうなので、できれば、会期中にもう一度訪れたいところです。

2020年8月11日 (火)

北澤美術館「ガレの陶器とガラス」展

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ガレ×陶器♪

北澤美術館
「ガレの陶器とガラス」展
2020年3月14日(土)-2021年3月9日(火)

アール・ヌーヴォーの騎手で、ガラス工芸家として有名なエミール・ガレ。
しかし実は父親の代から陶芸の手掛けてもいたのです。
北澤美術館は一年に一度は行きたいお気に入りの美術館ですが、今年度はガレの手掛けた陶芸作品の世界を紹介する展示。
ガレは日本の文化にも興味を持ち、ガラス作品でも松や雪、鷹などをモチーフにした作品を作っていますが、陶芸の作品でそういう要素を取り入れた作品となると、和の雰囲気が強く感じられるものがあったりして、また、ガラス作品で見たことあるようなモチーフでも陶器で、たとえばお皿の形などになると印象が変わったり…、とても興味深く楽しかったです。

2020年8月10日 (月)

サンリツ服部美術館「染付」「テレスコビッチ」

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久々の美術館訪問。

サンリツ服部美術館
「染付 うつわに広がる青の世界」展
 2020年6月14日(日)-9月22日(火)
「テレスコビッチ ちいさな幸せ」展
 2020年3月18日(水)-9月6日(日)

ひとつめは、日本・中国・ヨーロッパなど各地各時代につくられた染付作品をあつめた展示。
染付とは、素焼きの素地にコバルトを含む青い顔料で絵付けを施した上から透明な釉薬をかけて焼成したやきもののことをいい、中国や韓国では“青い文様”を意味する「青花」と呼ばれているのだそう。
青い顔料を塗布する方法にも、筆に含ませた顔料を息で飛ばすとか、私が想像していたのとは違うものもあると知って驚きました。
また、展示されているなかには、立派なお皿や壺や茶器などのほか、5つ揃えなどの一般的な形に見える食器もあり、そういったありふれたものに見えるものでも、使われ、長く残ることで美術館のガラスケースのなかに並んだり、また作品から当時のことが分かる貴重な資料になったりすることもあるんだな…と不思議な気持ちになりました。
ふたつめは、ロシア生まれでフランスで活躍した画家・テレスコビッチの作品を紹介する展示。
初めてその名前を知り作品を観ましたが、温かみのある風景画や人物画が印象的。ご自身の娘さんたちをモデルにして描いた作品には、小さな女の子が、「ちょっとそこでじっとしててね」と言われて椅子に座っているのかな…と想像させるような表情とか、素敵なドレスや帽子を身につけた可愛らしい姿がいっぱいで、とても微笑ましい気持ちになりました。

さて…緊急事態宣言のときに美術館自体がほとんどお休みだった…というのもありますが、2月の東山魁夷館以来、約5か月半ぶりの美術館訪問。
こちらのあと、すぐお隣りの北澤美術館にも行きましたが、どちらも、入り口での手指消毒、名前と連絡先の記入など、いわゆる「新しい生活様式」「ウィズコロナ」に則した仕組みが増えていました。もちろん、チケットカウンターやミュージアムショップにはビニールの仕切り。
早く収まってほしいというのがいちばんの願いではありますが、まだまだすぐには収まりそうにないこのコロナ禍。
今までよく訪れていたような場所での、今までになかったものに、戸惑いつつもやがて慣れて行くのかなあ…なんて思いました。

2020年2月12日 (水)

東山魁夷館令和元年度コレクション展第Ⅱ期

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今年初めての魁夷さん。

東山魁夷館
令和元年度コレクション展第Ⅱ期
2019年12月5日(木)-2020年2月4日(火)

今回の展示は、「山雲」「濤声」「揚州薫風」「桂林月宵」など唐招提寺御影堂障壁画のために描かれていた作品、「霧氷の譜」「冬の旅」などこの季節にふさわしく冬の風景を描いたもの、それから「夕星」など晩年の作品など。
唐招提寺のお仕事に関する作品群は、東山魁夷館が休館している間に東京の新国立美術館で唐招提寺御影堂の襖絵を初めて生で観たことを思い出し、この東山魁夷館で展示されている様々な準備作が、あの襖絵になったんだなあという思いも抱いたりしました。
また、魁夷さんの作品のなかでも大好きでいつまででも観ていられる「夕星」「白馬の森」、魁夷さんの作品に惹かれるようになったきっかけの作品のひとつである「霧氷の譜」など、私にとって特別な存在である作品がいくつも観られてとても幸せでした。

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東山魁夷館のお隣、本館である信濃美術館は現在工事中。
2021年春オープンの予定とか。
建て替え前の信濃美術館では、たくさんの楽しい時間を過ごしました。
そんな美術館が新しく生まれ変わった姿をこの目で見て、ふたたび新たな充実した時間を過ごすときを、楽しみにしています。

2020年1月 9日 (木)

動くゴッホ展

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お正月休みに、こちらを観に出かけてきました。

親愛なるフィンセント
動くゴッホ展
2019年12月20日(金)-2020年1月10日(金)
信毎メディアガーデンにて

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テレビのCMやラジオ番組で紹介されているのを見て気になっていたもの。
デジタル技術によって、ゴッホの作品約860点を紹介する、デジタルファインアート展。
世界中の様々な美術館にある、たくさんのゴッホ作品。その生の作品をいっぺんに観ることはなかなか難しいですが、とてもきれいな状態でこんなにたくさん観ることができるのはとても嬉しいですね。

デジタルの画面で見ていると、その画面の揺らいでいるところが、自画像なんかを見ているとそれが、生きているゴッホを見ているような不思議な感覚になります。風景も、なんだかその風景を本当に見ているみたいでした。

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この展示の中でいちばん大きな画面だったのは「星月夜」。
もともと、夜空や月が動いているように見える作品ですが、この画面のなかでは本当に動いていました。
ゴッホの頭のなかでは本当にこういう光景が(実際に目で見た光景かはわかりませんが)広がっていたのかなあ…という想像が自分のなかにも広がっていきました。
このほか「ゴッホ・シアター」では、ゴッホの作品にも描かれた郵便局員ジョセフ・ルーランを語り手に、ゴッホの生涯を紹介するストーリーが上映されていました。最近、ゴッホ作品の展覧会を見る機会がいくつかあり、原田マハさんの作品でゴッホについて触れる機会もあり、それほど長い映像ではありませんでしたが、とても感情移入してしまいました。
「ゴッホ・シアター」は撮影NGでしたが、そのほかの展示は撮影OKだったので、たくさん流れてくる作品のなかでお気に入りのものを写真や動画に収めたり、とても混雑していましたが楽しい時間になりました。

2019年12月18日 (水)

国立西洋美術館常設展

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「ハプスブルク展」を充分堪能したあと、常設展示室も堪能してきました。
秋に「松方コレクション展」でも観た作品もたくさんありましたが、特別展はとにかく混雑するのでゆっくり観られなかった作品をじっくり観たり、もう一度観たいなあと思ったらまた戻ってウロウロしたり…自由な感じで鑑賞できるのがとても良かったです。

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そして、版画素描展示室で行われていた企画展示。
「内藤コレクション展 ゴシック写本の小宇宙」※2019年10月19日(土)-2020年1月26日(日)
これは、館内のあちこちでポスターをまず見かけて、それで興味を惹かれました。
昨年、ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」という結構難解な小説を読み、今年のお正月にはその小説が映画化されたものをDVDで見て、そのなかに出てきた「書物」「写本」というのがこのゴシック写本というもので。その物語に苦労しながら取り組んでその世界に浸った時間を思い出し、またこうして実際に見てみると、印刷ではなく手書きというのはすごく手間がかかっているというのはもちろん、文字ひとつひとつ、単語や文章を形づくり、挿絵や外枠などを用いてページ作りされているところに心が躍りました。とても素晴らしかったです。

予想外の訪問で、さらに予想外の長居をしてしまいましたが、とても楽しみました。

2019年12月17日 (火)

国立西洋美術館「ハプスブルク展」

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つい、観てしまいました。

国立西洋美術館
「ハプスブルク展」
2019年-10月19日(土)-2020年1月26日(日)

ライン川上流域の豪族として頭角を現し、13世紀末にオーストリアに進出して勢力を拡大し、17世紀までヨーロッパの中心に君臨し続けたハプスブルク家。彼らによって集められた、絵画、工芸品、武具など、世界屈指のコレクションを紹介する展覧会。

…実は、上野へは上野の森美術館の「ゴッホ展」を観に出かけて、まあ、それだけのつもりでした。
それが…、自分の住んでいるところにはない紅葉がまだあって、そうだ、国立西洋美術館の外で紅葉をバックにロダンの彫刻を写真に撮っておこう!なんて思って、せっかくだから常設展示だけでも覗いていこうかな…とチケット売り場に並んで、並んでいるうちに、特別展も観ちゃおうかな~というわけで。

とくにこれを観たい!と思って出かけた訳でもないのに、気がついたらとても楽しんでいる自分がいました。
ハプスブルク家…とても遠い存在ではありますが、美しいものや凄いものを集めて愛でるという気持ちはどんな人間でも持っていることだなあと。ただ、そういうものをたくさん集めることが権威の象徴でもある、というところは、やっぱり自分の理解の範囲を超えているな…とも感じました。
今回、たくさんの展示された作品とともにハプスブルク家について知り、もっと知りたいという気持ちになりました。

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