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おしらせ

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おさんぽクマさん春の庭

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2007年春の訪れ

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ほんだな

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2017年9月15日 (金)

原田マハ講演会「生きるぼくら」

Image

初めての体験。

原田マハ講演会
「生きるぼくら 茅野に暮らすしあわせ」
2017年9月9日(土)13:30より
茅野市民館コンサートホールにて

私の大好きな作品をたくさん書かれている作家の原田マハさんが地元のホールで講演会をされるということで、出かけてきました。
いままで、たくさんの作家の方のたくさんの作品を楽しんできて、そのなかには、この方の書く作品が大好きだ!と思う方もいっぱいいました(というか今もいます)。が、これまで作品をはじめとする文章と触れることで満足していたので、たとえば遠方の土地まで講演会やサイン会に出かけてまで生身の作家さんにお会いしよう、という気持ちになることはほとんどありませんでした。
原田マハさんについても、たくさんの作品を通じて楽しみ、その作品に触れることで趣味の世界が少し広がり、また、私の住む地元を舞台にした作品を書かれ、ある意味ゆかりの深い作家さんであることは知っていたものの、文章に触れることで満足していました。
が、しかし。すぐ近くで講演会があり、そしてその日時に都合がつく、となればこれはもう出かけないという選択肢はありませんでした。
文章だけで知っていた方を、初めて生で目にしてお話をお聞きする。自分にとってあまり機会のないイベントにずっとドキドキし、ワクワクしていました。初めて生のお声やお話される様子に触れて、思っていた以上にパワフルでバイタリティーとユーモアに溢れる魅力的な方だなあと感じました。
学校でのいじめが原因で高校を中退し引きこもり生活をしていた主人公が、その家を出て遠く離れた蓼科の地を訪れ、そこで祖母が続けてきた一風変わった田んぼでのコメ作りに挑戦する「生きるぼくら」というお話。このお話の構想や執筆には、ご自身が挑戦した米作りの体験が色濃く生かされ、また、執筆と連載に取り掛かるなかで起こった東日本大震災によって起こった様々な出来事や感じたことも密接に関わって、この作品が完成したということをお話してくださり、そういうことを踏まえて読むと、また違った感慨があるなあと思います。もちろん、それを知らなくても素晴らしい作品であることは間違いありません。
興味深く楽しいお話をたくさんお聴きして、とても充実した時間になりました。

2017年9月14日 (木)

生きるぼくら(再読)

Ikirubokurabunko_2

予習復習として再読。

原田マハ
「生きるぼくら」

学校でのいじめが原因で引きこもり生活を送っていた主人公「・麻生人生が一枚の年賀状をきっかけにたくさんの人と出会い、一風変わった米作りに挑戦するお話。
近所で原田マハさんの講演会が行われるということで、聴きに行く前日から読み始めて講演会後に最後の数十ページを読了しました。
講演会の感想はまた別に書くので少しそちらと内容がかぶってしまうのですが、この作品の執筆と連載が東日本大震災とご自身の米作り体験に密接に関わっていたことをお話ししてくださり、それを踏まえて読むと人生たちが周りの人々の手を借りて行う米作りの様子にその体験が鮮明に生かされていることがよく分かります。もちろんそういうことを抜きにしても、素晴らしい作品であることは言うまでもないところです。
最初はある人から、原田マハさんと東山魁夷さんが好きならと進めていただき、図書館で借りて読みました。その後、大好きな作品の文庫版の表紙に、これまた大好きな魁夷さんの作品が!と喜び勇んで買ってはいたものの、いつ読もうかと機会をずっとうかがっていたのですが、ようやく手を付ける良い機会になりました。

2017年9月13日 (水)

真夜中のパン屋さん⑥完結

Mayopangozen5ji

完結。

大沼紀子
「真夜中のパン屋さん 午前5時の朝告鳥」

前作でもちあがった希実の父親問題やブランジェリークレバヤシの存続問題が巻末までに決着したなか、完結編ではどんなお話が展開するのか…と思っていたところ、今回は、あれから5年後のお話の数々。
斑目氏やソフィアさんを主人公にしたお話のなかで希実たちの様子が少しずつ垣間見え、詳しいことが早く知りたくてもどかしくなりながら読み進めました。
母の死を乗り越えたと思われた希実の陥った窮地に、暮林や弘基はもちろん常連客の人々がそれぞれに心を傾ける日々や、それを希実も感じながら少しずつ前に進んで5年が過ぎていた様子ににぐっときました。
登場人物たちが同じ場所にずっと立ち止まって一緒にいるわけではなく、各々変化し前に進みながらも互いを思い合い、それぞれの道を進むなかで物理的な距離はあっても大事な存在でありつづけているのが感じられて良かったです。
ずっと読んできたシリーズが終わってしまうのは寂しいところではありますが、物語のなかとはいえ、素敵なパン屋さんに出会えて幸せでした。

2017年9月12日 (火)

羆嵐(くまあらし)

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自然の脅威。

吉村明
「羆嵐(くまあらし)」

大正4年、北海道の寒村が羆(ひぐま)に襲われた事件をもとに書かれたお話。
Wikipediaでこの事件についての記事を先に読んでいて、それだけでも充分壮絶で臨場感があったのですが、ここに事件によって浮き彫りになる人間の本性や関係性の変化や事件が下流や海沿いの村に伝わりながら人々の間に混乱が起こっていく様子が、三毛別の区長の目線を中心に描かれているところが加わって、羆事件以外でも身近に起こりそうなことだなあということや、厳しくも美しい自然と人間の暮らしとの関わりが美しく描写されているところには心惹かれつつも、生きていくために羆が出没するような山奥に暮らす場所を求めなければならなかった人々のやるせなさ、羆と対峙し命を奪うことに向き合う一方で山を下りると酒を飲み荒れる熊撃ちの銀四郎の内面のことなどを思い、たくさん考えさせられることがありました。
それにしても…羆に襲われた家屋内の物陰で震えていた少年が耳にした羆に襲われる人々の様子が恐ろしすぎて…とくに身重の女性の発した言葉の必死さが胸に迫り、読んでいる間じゅう、とにかく心臓が縮み上がる思いをしました。

2017年9月 6日 (水)

暗幕のゲルニカ

Anmakunogerunika

ピカソと戦争

原田マハ
「暗幕のゲルニカ」

ピカソの恋人で作品のドラ・マールと、MoMaのキュレーターの瑤子。二人の女性がそれぞれ主人公のピカソの「ゲルニカ」をめぐるお話。物語が進めば進むほど、「絵の描かれた時代と現在が繋がっているんだというのが見えてきて、どんどんその世界に引き込まれていきます。
ピカソの作品について、すごく好きかと問われたら、自分の好みの問題として、正直yesとは言えないところもありますが、「ゲルニカ」の凄さは言葉でうまく表現は出来ないものの、なんだか感じるものがあったりしています。
ピカソとドラと彼らを守った青年・パルドの戦いが、この世から戦争というものがなくなるまで続くものだとすれば、残念ながらその戦いは今も終わりが見えていないのだ、と言わざるをえません。

2017年9月 5日 (火)

デトロイト美術館の奇跡

Dotroitbijutsukannokiseki

アートを愛する人々の物語。

原田マハ
「デトロイト美術館の奇跡」

舞台はアメリカ、デトロイト市。市の財政破綻によって、美術館の貴重なコレクションが散逸の危機に晒されるなか、アートを愛する人々が立ち上がった…というお話。その中心にいるのは、この本の表紙にもある、セザンヌが妻のオルタンスを描いた「マダム・セザンヌ」。
原田マハさんは実話をもとにぐっとくるお話を書くのが本当に上手でいつも泣かされるのですが、今回もまたしかり。とくに、美術館のキュレーターであるジェフリーを訪ねてきた元溶接工のフレッドが一生懸命に語りかけるところ、アートを愛する美術館へ作品を観に行くことを「友だちに会いに行く」というところが素敵でした。
確かに…、私も何度も通ってる美術館のお気に入りの作品には「会いに行く」という感覚がしっくりくるところがあるなあと共感できるところがあって、そんなところにもぐっときてしまいました。

2017年9月 4日 (月)

銀盤騎士⑪完結

Ginbankishi11

最終巻。

小川彌生
「銀盤騎士」第11巻※完結

ソチでのメダル争いがとうとう決着。
心に頑張ってほしい気持ちはありつつも、大牙も風太もイリヤにもルイもカイルも…どのキャラもそれぞれに魅力的で応援したくなって困りました。そういうのは現実のフィギュアスケートを見てても感じるところだなあと思いました。
私がフィギュアスケートに興味を持ったのは、昔、赤石路代さんの「ワン・モア・ジャンプ」読んだからですが、採点方法が変わればどこを見せるのかというポイントが変わるのは当然だし、取り上げる種目や描く人の個性によっても、フィギュアスケートへのプローチの仕方の違いによって見え方がだいぶ変わるということがよく分かって興味深かったです。
またそのうち、別の人の描くフィギュアスケート漫画読んでみたいと思います。

2017年9月 2日 (土)

百人一首がよくわかる

Hyakuninisshugayokuwakaru

中学生から誰でも読める…だそうです。

橋本治
「百人一首がよくわかる」

百人一首の歌を分かりやすく現代語訳&解説した本。
和歌特有の技巧について、歌が詠まれた背景、読んだ人の人物像、時代の様子についてなど、すごくためになる部分もあれば、小野小町の歌を「「美人の歌」としか言いようのない作品」とか、在原業平の歌を「美男じゃなけりゃ詠めない歌」とか、紫式部のことを「恋少なき女」とか…、つい笑っちゃいそうになる表現も色々あって面白かったです。
後半に「平家物語」の登場人物が出てくると、崇徳院は井浦新さんで西行は藤木直人さんだなあとか数年前に見た大河ドラマ「平清盛」で演じていた役者さんのことを思い浮かべたり、平兼盛と壬生忠見の歌は、漫画「陰陽師」に印象的に取り上げられた歌合せでの勝負のことを思い出したり、今までに触れてきたこの時代を描いた作品とも関連付けて読んだり、気になるところに線を引いたり付箋を貼ったり、いつもとは違う本の読み方ができて、なかなか楽しかったです。

2017年8月30日 (水)

素顔のビアトリクス・ポター

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ピーターラビットの生みの親。

エリザベス・バカン(訳:吉田新一)
「<ピーターラビット>の作家
素顔のビアトリクス・ポター
絵本をつくり、湖水地方を愛し農園生活を楽しんで」

ピーターラビットシリーズの作家として知られるイギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターの生涯をたくさんの写真や作品とともに紹介する本。
かなり前に彼女を主人公にした「ミス・ポター」という映画を観たことはよく覚えているのに、内容に関してはほぼ忘れてるということを思い出しました(苦笑)。
家や家族、家柄などに縛られることが普通な時代だったとはいえ、両親の束縛が結婚や人生の選択に大きな障害として立ちはだかる展開が何度もあり、彼女の私的な部分については彼女自身が慎重に表に出さないようにしていて、死後に分かったことがたくさんあったそうですが、そんな生い立ちゆえにだったんだろうなあという感じ。
そんななか自分で自分の道を切り拓いたビアトリクスの生き様に胸を打たれます。そんな彼女の強さと才能、家庭教師をしていた女性の子どもをとても可愛がり、ウサギが登場するお話を書いては送っていたこと、そんな色々な出来事が積み重なって、いま、彼女の書いた素敵なお話、素敵な絵に触れることができるのはとても幸せなことだなあと思います。

2017年8月29日 (火)

ピーターラビットの絵本⑨

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ピーターラビットの絵本、その⑨
これが最後です。

べアトリクス・ポター
「こぶたのロビンソンのおはなし」

農場で一緒に暮らすドーカスおばさんとポーカスおばさんにおつかいを頼まれて、海辺の町に出かけたこぶたのロビンソンが、紆余曲折波乱万丈な道をたどって、ある島にたどり着くまでのお話。
おばさんたちは最後にはベーコンになったとあっさり書かれていてエッ…となったり、ロビンソンがあわや「ろうそくどっさり号」の船長の誕生日のテーブルにりんごソースとともに乗りそうな展開など…、このシリーズらしいところもちゃんと(?)あったなかで、黄色いねこによって命を救われたロビンソンが船を離れてボートで静かな海を進む様子には、なんともいえない清々しさがありました。
作者のビアトリクス・ポターは、港町でスケッチしていたとき、船に乗っているブタを見てこのお話を思いついたのだとか。彼女が見たブタは、船のなかで命を終え船員たちのお腹に入ったのかもしれないなあとも思いますが、このほんの些細な出来事からこんなお話を思いつくなんて、やっぱり非凡な才能の持ち主は違うなあと思わずにはいられません。このなかにはビアトリクスの動物に対する愛情や感謝の思いが詰まってもいる気がしました。

ここまで、ピーターラビットの絵本シリーズの24作を読んできましたが、それほど難しくない文章のなかに、様々なことを考えさせられる内容があったり、また、とにかく魅力的な絵など、たくさんの素敵なものに触れることができる、とても楽しい時間を過ごすことができました。

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