2008年7月22日 (火)

閉鎖病棟

Heisabyoutouふと思いついて読み始めましたが…ラストまでだいぶ時間がかかりました…。

箒木蓬生・著
『閉鎖病棟』

とある精神病院で、様々な過去を抱える患者たちが送る日々のなか、殺人事件が起こって…というお話。
そこで暮らす人々の、表向きは平穏ながらその過去や、漠然とした不安のようなものを感じさせられました。
物語は主に、患者のひとりであるチュウさんの目線から語られます。もう30年も精神病院に入院している彼は、その生活や周りの人たちとのふれあいに満足しながらも、次第に変化する環境に、次第に自らの心境も変化していきます。
そんななかで感じる人と人との繋がりや、この人はこんな風に自分のことを見て、思ってくれているんだなぁという、チュウさんの驚きや感動が伝わってきて…終盤は何度も涙ぐんでしまいました。

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2008年7月17日 (木)

徳川将軍家十五代のカルテ

Shogun15本のレビューは久々です。
全く別の本を探していたときに偶然見つけ、面白そうなのでついつい買ってしまいました(笑)。

篠田達明・著
『徳川将軍家十五代のカルテ』

医者で作家の著者が、徳川将軍15人や“水戸黄門”こと水戸光圀などについて、発掘された遺体や当時の記録、肖像画など様々な資料をもとに、彼らがどんな生活をしていたのかとか、どんな病気を患ったのかとか、さらには亡くなった原因などに迫っています。

それぞれの人物について、生まれてから亡くなるまでを医学的な立場から追いかけていて、なかなか面白いです。
ここ2~3年、ドラマの『大奥』を見たあたりから江戸時代、それも将軍を中心にして興味を持つようになっていて。それに加えて今は大河ドラマ『篤姫』をずっと見ていることもあって、興味津々で読みました。『篤姫』関連だと、十二代家慶の記述からはドラマを見ている者からすれば島津斉彬やら阿部正弘やら…お馴染みの名前が登場したりして、おっ出てきた!という感じ。

徳川将軍家って、御三家や御三卿などから選ばれることもあったりして複雑だなぁという印象があって、今までは名前や順番のはっきりしないところもあったりしたんですが、そうでもなかったなぁと。読み終わってからは、初代から十五代までスラスラと名前が出て来るようになりました。さらにそのときに、「家斉…子だくさんだった人」みたいな感じでひと言コメントが頭にポンと浮かぶくらいです。

また、私の住む信州に縁のある人物も取り上げられていました。家康の六男・松平忠輝です。この人、幕府に反抗するような振る舞いや不始末などを理由に、家康の死後、二代将軍秀忠によって処罰され配流となり、伊勢朝熊、飛騨高山と身柄を移された末に信州高島藩にお預けとなりました。高島城で亡くなったとき、92歳だったといいますから、その時代としてはかなりの長生きですよね…。亡くなった1683年といえば五代将軍綱吉の頃です。家康のひ孫の代まで生きていたなんて、すごいですね。忠輝のお墓は諏訪の貞松院にあるそうです。

現在放送中の大河ドラマ『篤姫』に登場する将軍としては家慶・家定・家茂・慶喜の4人ですが、篤姫が将軍家に嫁いだ頃の家定は、すでに持っていた脳性麻痺らしき障害に加え、脚気(かっけ)の症状などが重くなっていたそうで、ドラマのなかでの様子とは、またずいぶん違っていたんだなぁなんてことを思いました。また、この後登場する家茂は、肖像画を見るとずいぶんキリッとした顔立ちの人だったようで…そしてなんとなく、家茂を演じる松田翔太さんと似ている気もしました。

何はともあれ、ますます江戸の歴史に興味が湧いてきました。

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2008年7月 2日 (水)

のだめ図書カード

Nodamebookcard「のだめカンタービレ」の図書カード。
本屋さんをぶらぶらしていて、たまたま「販売中」のポスターを見つけ、思わず買ってしまいました…(笑)。
デザインは、のだめと千秋のツーショットのものと、「のだめ…」に登場するキャラクターが勢ぞろいしたものの2種類で、それぞれ1000円分。
ピアノの鍵盤とマングースのデザインされた封筒と、マングースのしおりが付いてきます。カードを差し込む台紙には、オーボエを吹くのだめとチェロを弾く千秋、そしてヴァイオリンを弾く黒木のイラスト。「のだめ…」一色の図書カードのセットです。

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2008年6月 7日 (土)

邦楽おもしろ雑学事典

Hogakuzatsugaku_2最近…和楽器のことについて興味があって。
この間、東京の楽器店で見つけた本です。

西川浩平・著
『邦楽おもしろ雑学事典』

邦楽器のあれこれや、そんな邦楽器の関わる日本の伝統芸能などについて書かれています。
私は野村萬斎さんに興味を持ったことで、能・狂言を観に行く機会も多いんですが。そこで使われる笛…いわゆる“能管”が、とっても複雑な構造、そして謎の多い部分を持っていることを初めて知りました。つまり、歌口(唇をあてるところ)と、それにいちばん近い指孔の間に細い竹の管を差し込んで律を狂わせているのですが…どうしてそういう構造が生まれたのか…というのは、推測できる理由は色々ありながら、未だに分かってはいないのだとか。
つい先日、地元で行われた能と狂言の催しに足を運んだときには、この本を読んでいたこともあって、演じる人とは別に、舞台上で演奏される笛・太鼓・小鼓・大鼓といった楽器もとても気になって観ました。
また、最近ライブを聴きにいったことを機に、尺八に興味を持っている私ですが、その前進とも言われる「一節切(ひとよぎり)」という楽器の、遡れば織田信長が愛用していたという品が地元のお寺で所蔵されており、それについても触れられていました。実は…今年の秋、その笛の音を聴く機会がありそうで、とても楽しみにしています。楽器ひとつでも、限りない興味が広がっていくものだなぁと思います。

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2008年6月 6日 (金)

臨場

Rinjouだいぶ前に母から借りて…ほかのものを読んでいたりしたせいもあって、ようやっと手をつけました。タイトルからして…警察小説好きにはたまらなく胸をときめかされます。

横山秀夫・著
『臨場』

人呼んで“終身検視官”こと捜査一課調査官・倉石義男。死者からのメッセージを的確に読み取るその観察眼と推理。組織におもねることなく我が道をゆく倉石の生き様を描いた、全8編からなる短編小説集。

タイトルの“臨場”とは、警察組織で、事件の現場に臨み初動捜査にあたることをいいます。そんなわけで…今更ですが、この作品は警察小説です。
私はこの言葉を目にすると、黒いロングコートまたはトレンチコート(古…っ)またはダークスーツの裾をサッとなびかせて現場に到着する刑事さんの姿を思い描きます。
しかしこの作品の主人公としては、切れ者の検視官・倉石。ですが、彼の視点で語られるエピソードはなく、彼の関わるそれぞれの事件に捜査する側として関わる警察関係者や、その周辺にいる人たちから見た倉石の、とってもキレるところや、それ以外のちょっと変な(?)面が垣間見られ…、またその人並外れた事件の真相を見抜く“目”と、事件に臨む執念に驚かされます。

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2008年5月27日 (火)

文学のススメ

Bungakunosusume最近読み終わりました。

爆笑問題・著
『爆笑問題の「文学のススメ」』

日本テレビ系で深夜に放送されていた「爆笑問題のススメ」から、花村萬月さんや中村うさぎさん、倉田真由美さん、平野啓一郎さんに団鬼六さんなど…幅広い作家が登場して、爆笑問題と繰り広げるトーク集。

この番組は当時好きでよく見ていたので、あぁこれ見たなぁっていうトークもありましたが、夜遅いということもあって見逃していた回も多かったです。たいてい、作家の方のお話を聞きながら太田さんが程よく(ときには過剰に…)ボケて、田中さんがツッコミを入れる…というパターンですが、たまーに、松尾スズキさんだとか江川達也さんだとか…テレビによく出られている作家の方は、自らボケたりするという、そこもなかなか面白かったです。

コラムでは児玉清さんと爆笑問題のふたりが読書についての対談をしています。児玉さんといえばNHKで放送されている「週刊ブックレビュー」の司会でもおなじみ。なんだか…文章を読んでいるだけで、あの穏やかな口調が聞こえてくるようです。
児玉さんのご自宅の本棚には結構な数の本があるそうなんですが、お子さんたちはその本には触らないのだそうです。それは父親とは関係ないところで本を読みたいようだ…と児玉さんはおっしゃっています。
確かに…本を読む人にとって「どんな本を読むのか」という選択からして自分の興味や嗜好といった“自分そのもの”なので、本を選ぶところからして自分なりの思い入れがあるんですよね…。私自身も昔は、母親が読んでいる本のなかから面白そうな本を探して読んでましたが、ある時点で「こういうものを読みたい」というのが定まってきたころから、母親が読んでいるタイプとはまた違う道に入り込んだというか…。そう考えると読書は、自分自身をつくること、自分自身を知ることでもあるんだなと、あらためて思いました。

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2008年5月20日 (火)

鹿男あをによし

Sikaotokoawoniyosi今年1月から放送されていた、玉木宏くんのドラマ。その原作小説をようやく読み終わりました…。

万城目学・著
『鹿男あをによし』

二学期限定で奈良の女子高に赴任した“おれ”に話しかけてきたのは、なんと、奈良公園の鹿。鹿は彼に、「この国を救うため」のとんでもない命令をしてきて…?

ドラマのシーンを思い浮かべながら読んだので、結構、頭の中で想像するのが楽しかったです。
小説とドラマでいちばん違うところは、藤原先生がドラマでは女性になっていたけれど小説では男性で奥さんも子供もいるっていうところ(なのでもちろん、重さんの家に下宿したりもしていません)。だから主人公の“おれ”に恋心を抱いたりもしないし、一緒に“目”を探したりもしないです。…その辺りは、結構シンプルなお話になっている気がしました。
で…ドラマでは鼠の運び番を見つけ出すまでの紆余曲折に、かなり時間を割いて、なんというかサスペンスドラマ風でしたが、小説ではかなりあっさりと、そんな展開?っていうようなところから真実が姿をあらわしたりして…ちょっと驚きました。

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2008年4月 4日 (金)

化けの皮

Bakenokawaなんか…思わず買ってしまいました…。

にしおかすみこ・著
『化けの皮』

恋愛から家族愛、子供時代のエピソードなど…。
女王様キャラでブレイクしたにしおかすみこが綴る、初エッセイ。

私…この人好きなんですよね、結構。格好はすごいけど、喋りとかサバサバしてて親しみやすいし、面白いし。そんなわけで、ほんと、思わずって感じで手に取りました。
文章は短くてシンプルで、そんななかにも思わずププッと笑ってしまう部分があったりして、なかなか楽しめました。
とくに夜中読んでたときには笑いが止まらなくなったりして…困りました(笑)。

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2008年3月27日 (木)

食い逃げされてもバイトは雇うななんて大間違い

Saodake楽しみにしていた下巻が出たので早速読みました。


山田真哉・著
「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い
禁じられた数字<下>

数字は人を騙す武器です。
数字に騙されず、常識に惑わされないために、数字が苦手な人でも「数字の裏側」を読めるようになること、「会計がわかればビジネスもわかる」といった会計に関する誤解をとくこと。この二つを目的として、普段語られない“会計の本質”に迫り、数字のウソを学ぶことで数字に騙されない“考える力”を鍛えます。

<上>の「食い逃げされてもバイトは雇うな」をいい意味で否定する内容になっていて、なるほどなぁと感心させられました。要するに、食い逃げを防止するためにバイトを雇うと、その人件費のほうがかかってしまい無駄であるという内容が<上>の「食い逃げされてもバイトは雇うな」。で…バイトを雇わず食い逃げを黙認しているうちに店の信用がなくなり、さらに食い逃げにとどまらずレジごと盗まれるというような被害に発展しかねないのでバイトは雇ったほうが良い、というのが今回。会計的な見方をすれば<上>のようにするのが正しいと考えられるものの、ビジネス…つまり企業を経営するという視点からすると<下>のような方法を取るほうが結果的には正しいという。
たしかに…こう読んでくると、「会計がわかればビジネスもわかる」というのは、ちょっと違うかなぁという気がしてきますね。というかつまり、会計を理解したとしても、それをそのままビジネスに当てはめるのは間違い、ということでしょう。会計とビジネスは別物、というか考え方は正反対だということを知ったうえで応用することは、まぁ良さそうですけどね…。
…会社を経営するとかそういうのとは無縁な私ですが、数字が人に与える影響など、なかなか興味深く考えさせられる内容でした。

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2008年3月21日 (金)

対岸の彼女

Taigannokanojoちょっと前に、角田光代さんの短編集を読む機会があって…今回はその角田さんの、直木賞受賞作を読んでみました。

角田光代・著
『対岸の彼女』

専業主婦から仕事に復帰しようとする小夜子と、独身で女社長の葵。ともに三十四歳、しかし性格も育った環境も異なるふたりに、はたして友情は成立するのか…?

物語は、小夜子の視点(現在)と葵の視点(過去)とで交互に語られていきます。小夜子から見た現在の葵と、過去の葵が別人のようで、最初は戸惑いました。で…あるときから葵の現在のキャラクターが、葵の高校時代の親友、魚子(ナナコ)っぽいなぁと思いました。そのナナコとの友情や心の繋がりなどを知るにつれ、葵は、もうこの先たぶん会うことはないであろうナナコのような存在を求め、そしてついに自らがナナコのように振舞うようになったのだな…と感じました。

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2008年3月11日 (火)

桜宵

Sakurayoi他の作品を読んだことがある作家さんだというのと、あとは、タイトルに惹かれて読んでみました。

北森・著
『桜宵』

旨いビールに洒落た酒肴。そして事件を読み解く心。今夜も《香菜里屋》で、ひとつ謎が明かされた。病気で先立った妻からの、最後のプレゼントとは…(表題作「桜宵」)。


舞台となるのは三軒茶屋にあるビアバー“香菜里屋”。ここに集うお客さんに関係のある様々な事件を、常連客たちがああでもないこうでもない…と推理しあいつつ、最後には店主の工藤さんがその謎をパパッと解き明かす、そんな感じのお話です。事件は恋愛がらみだったり、リストラがらみだったり、色々ですが、どのお話もワクワク…というと語弊がありますが、すごく興味をひかれるものばかりです。
その、店主の工藤さんが毎回お客さんに出すお料理が、また美味しそうで。とくに揚げ出し豆腐がかなり美味しそう!普通の揚げ出し豆腐ではなくて、なかに明太子とかウニが入っているもので、つゆはコンソメスープを使った洋風なもの。
事件の結末も気になりますが、登場するお料理にも興味津々でした。

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2008年3月 5日 (水)

厨房ガール!

Cookinggir 映画にもなった『T.R.Y.』のシリーズは読んだことあったんですが…これも読んでみました。

井上尚登・著
『厨房ガール!』

高名なフレンチの料理学校SWAT。伝説のスパルタ校に入学、ドジばかりしでかす理恵の誰にも言えない秘密、それは元警官であること、そして…。
料理より推理のシェフ見習いが次々事件に巻き込まれ…?


濁ってしまうコンソメスープの謎、ヘビーな味のパスタの真実、何もかも間違ってるレストランの不思議、料理学校に出るという幽霊の正体…。料理とかレストランに関係のある色々な事件が起こって、料理学校SWATに通う元警察官の理恵とその仲間たちが、ドタバタしながらその事件を解決していく…そんな感じ。
井上尚登さんの作品は、織田裕二さん主演で映画化もされた『T.R.Y.』や、その続編である『北京詐劇』は読んだことあったんですが、今回読んだ『厨房ガール!』は、コメディタッチで、かなりタイプが違うなぁと思いながら手にとってみましたが、これはこれで、なかなか新鮮で楽しめました。あとがきに書かれていましたが、井上さんは食べることが大好きなのだそうで、なるほどそうだろうなぁとうなずいてしまうというか、それくらい作中に登場する料理の描写が食欲をそそられる感じで、空腹だとつらいかも…(笑)。

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2008年2月27日 (水)

君たちに明日はない

Kimitati図書館で見つけたんですけど…なんか、背表紙がきになって手に取りました。…いえ、べつに普通のデザインなんですけど…。

垣根涼介・著
『君たちに明日はない』

リストラを専門に請け負う会社に勤めている真介の仕事は、クビ切りの面接官。昨日はメーカー、今日は銀行、女の子に泣かれ、中年男には殴られ、はっきり言ってエグイ仕事。それでもやりがいはあるし、相性バッチリの恋人もいる。そして明日は…?

主人公の真介は、リストラのための面接を仕事にしています。そこで出会った女性・陽子とプライベートで付き合うようになります。というわけで、真介が面接官をする様々な企業での出来事だったり、その面接を受ける人の視点からのお話になったりもしつつ、真介と陽子の視点からの仕事や恋愛の話が進んでいきます。
真介が33歳で陽子41歳というふたりの、仕事で見せる顔と恋人と過ごすときの顔。なかなか興味深いというか、大人な恋愛をしているかと思うと、ちょっと大人気ないところもあったりして、そこがなんだかカワイイなぁなんて思ったりしました。

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2008年2月26日 (火)

死神の精度

Sinigaminoseido来月映画が公開ということで…図書館で探して読んでみました。

伊坂幸太郎・著
『死神の精度』

あるときは恋愛小説風、あるときはロード・ノベル風、そしてまたあるときは本格推理小説風…。さまざまなスタイルで語られる、6つの人間模様。

6つの物語は、それぞれが独立した物語になっているんですが、ふとしたところで違う物語同士が繋がっていたりする、それがまた楽しいです。
続けて読んでいくと、時間の経過というのが分かりにくく、すべてが同じころの出来事のような錯覚を起こしますが、じつはそうではないというので、物語同士の繋がりを発見したときの「お!これは…」という喜びがあります。
その伏線の張り方とかが、さすがだなぁ…と感心させられます。

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2008年2月25日 (月)

明日もし彼と彼女がストーカーになったら

Storker図書館で見つけました。タイトルが、なんかあぶなそうで…気になって読んでみました。

田中宏昌・著
『明日もし彼と彼女がストーカーになったら』

どこにでもいる内気で真面目な女子高生、真子。彼女はバイト先のファミリーレストランのマネージャーに遊ばれ、先輩百恵の薦めで店長の片桐に相談を持ちかけることに。片桐の優しい慰めの言葉に胸を打たれる真子でしたが、それは悪夢への始まりにすぎず…。


うん…なんか、心理描写って言うのかなぁ…“彼”=片桐と“彼女”=真子のストーカーになっていく過程と、また逆に、ストーカーされて追い詰められていく感じがすごく、行き詰る感覚がよく描かれているなぁと思いました。
真子は片桐の行為に追い詰められて、同じことを彼にし返すことになるんですけど…その途中、大人しい感じの真子が思い切った行動に出たりするところでは、ちょっと笑っちゃったり、気持ちがよかったりするんですけど、真子がその行為から抜け出せなくなっていくところは、かなり背筋が寒くなりました。
私が、ちょっとなぁ…と思ったのが、真子の相談相手である百恵。ファミレスでアルバイトをしながら大学で心理学を学んでいる人ですが、困っている人を助けたいという、その正義感ゆえかもしれませんが、なんかあまり人の心が分かってない人では…という印象が。それにまだ勉強中の身なのに、安易にストーカーに対抗する方法をアドバイスしたりしているのが、心配になってしまいました。案の定、彼女の行動、そして言葉によって片桐と真子は大変なことになってしまうわけですけど…。人の心の未知数な部分、そしてそれを安易に決め付けることは危険なんだなと考えさせられました。

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2008年2月24日 (日)

ラムラム王

Photo昨年夏、諏訪で行われた「諏訪の長い夜」というアートイベントに参加しました(そのときのレビューはこちら)。そのとき行ったイルフ童画館で、武井武雄さんに興味を持ちました。で…図書館で見つけて読みました。

武井武雄・著
『ラムラム王』

不思議な少年ラムラム王が“ほんとうの生まれがい”を求めて奇想天外な旅を続けます。そして、最後にラムラム王が見つけたものとは…。


児童向け文学なんですけど…非常に興味深く、面白かったです。
主人公であるラムラム王がさまざまな国を渡り歩くさま、そして次々登場する魅力的な人々に、ワクワクさせられました。色々な人に出会い、その中で“ほんとうの生まれがい”を見つけようとする姿に、読んでいるこちらも、何かを見つけられたような気がします。

先に挙げたイルフ童画館。※イルフ童画館HPは、武井武雄さんの出身地である長野県岡谷市に、今から10年前にオープンした、武井さんの作品を中心に展示されている美術館です。
地元の文学者だというのに、児童文学というだけでなんだかあまり今まで目にしてこなかったのがもったいなかったなぁと思いはじめたのが昨年夏。で、今回作品を読んで、その思いはますます強くなりました。
今年、2008年は偶然にも武井武雄さんが亡くなってから25年になります。今年は機会を見つけて再びイルフ童画館に足を運びたいと思います。

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2008年2月23日 (土)

ドロップ

Drop

図書館で、面白そうな本ないかな…と物色中にみつけました。

品川ヒロシ・著
『ドロップ』

漫画「湘南爆走族」と「ビーバップハイスクール」にあこがれて「不良」になることを決め、狛江北中へと転校してきた信濃川ヒロシ。そこで待ち受けていたのは、ヒロシがまさに漫画で読んでいた不良生活で…。

お笑いコンビ・品川庄司の品川さんの本です。
不良って、なろうと決めてなるものなのか…私にはよく分かりませんが(笑)。
「湘南爆走族」も「ビーバップハイスクール」も名前でしか知らない漫画ですが、雰囲気的には、あぁこういう感じかぁというか。でもまぁ、たとえフィクションでも未成年の飲酒・喫煙とか喧嘩とか、そういうのを許せない人にとっては、我慢のならない作品かもしれませんねぇ。私自身は、中学生が普通にタバコとかお酒とかって、おいおい…みたいな呆れるところはありつつも、我慢できないほどではなかったかなぁと。
喧嘩していた相手と途中から仲良くなったりとか、けっこう面白いところもあったりして、文章にも勢いがあって、その辺はけっこう楽しんで読めました。

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2008年2月15日 (金)

看守眼

Kanshuganずいぶん前から気になっていましたが…ようやく読みました。

横山秀夫・著
『看守眼』

R県警で機関紙制作を担当する事務職員・山名悦子は、定年退職者全員分あるはずの手記が、ひとり分足りないことに気づきます。それは、29年間、留置場の看守ひと筋の警察人生を送ったF署の近藤宮雄のものでした。原稿の催促のため彼を訪ねた悦子はそこで、未解決事件の真相に出会うことになり…(表題作『看守眼』)。ほか、「人生の瞬間」を描く6編の人間ドラマ。

自分の仕事とか人生の意味って何だろう…?みたいな疑問や不安を抱えた人が主人公の話ばかりなので、親しみやすいというか…、その漠然と抱える不安とか影の部分が身近に感じられて、どの話も読み進むごとに引き込まれていきました。
ただちょっと、後半の“真相”が明らかになるところが駆け足な印象がありましたかねぇ…。長編小説だと、駆け足になってもそこそこのページ数になるのであまり気になりませんが、短編小説だと、これが呆気なく終わるような感じになりますよね。まぁそれもパパパッと読めていいのかもしれません。
私が気になった作品は『静かな家』。新聞社で紙面を組む“整理記者”が主人公で、彼があるミスをしたことで、思いもよらない事件に巻き込まれていく…というもの。時間に追われながら紙面を作る場面には緊張感があって、その後の「ミスった!」となってサーッと青くなるところなんかはかなり臨場感があって、ドキドキさせられました。そんな感じであたふたしている主人公が描かれる一方で、事件が起こるわけですが…これが彼のミスゆえに起こるというか、まぁミスしなくても起こった事件かもしれないというか…。事件に巻き込まれて困惑する主人公に思わず感情移入してしまいました。

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2008年2月 6日 (水)

頭がよくなるクラシック

Atamagayokunaruclassicけっこう前に読んで…感想書かずに放ってあったもの。

樋口裕一・著
『頭がよくなるクラシック』

クラシック音楽は論理的だ。全体の構造や作曲家の意図を分析する聴き方で自然と思考力が鍛えられる。初心者が無理なくクラシックの世界に入り込み、楽しみながら知性も磨ける画期的入門書。

あぁ…ほんとに頭がよくなる(?)んだったら、もっと昔から聴いておくんだったなぁクラシック音楽。…というのがほんとかどうかは、まぁひとまず置いといて(笑)。
でも、クラシックに限らず、何かにのめり込んだときに、そのことを突き詰めて考えることによって、物事を考える力とかその考えをまとめる力とか…そういうものが自然と備わっていくものなのかもしれないですね。
私の場合は…クラシック音楽を聴くとき、それほど深く色々考えているわけではないですが、その曲の書かれたころの作曲家の状況だったり、世相だったり…そういうものを知ったうえで聴くと、何も知らずに聴いたときよりはたくさんのイメージとか感想を持ったりするような気がします。そういった意味では、クラシック音楽についてだけでなく、“考える”ということは脳の働きを活発にさせてくれるものだと思います。

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2008年1月30日 (水)

図書館戦争

Ribrarywarずーっと気になりながら、ようやく図書館で借りて読みました。本好きとしてはどうしても気になってしまうタイトルですね(笑)。

有川浩・著
『図書館戦争』

――公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる 「メディア良化法」 が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立ち上がる図書館。
敵は合法国家機関。 狩られる本を、明日を守るために、正義の味方、図書館を駆ける…!

ここ2~3年、いやもう少し前からでしょうか…いわゆる“ライトノベル”と呼ばれるジャンルの小説であったり、またはそれを書かれている作家の方が、だんだんとその垣根がなくなってきているという感じで、より多くの人に読まれるようになってきましたね。
前は「ライトノベルは子供の読むもの」みたいな風潮(?)があったらしいですけど…あ、らしいっていうのは、私はあまりそういうの気にしないというか、本屋さんとか図書館で見つけて「あ、面白そう!」と思ったら何でも読むので、じつはそういうジャンル分けがあることもよく知らなかったほどです。

なんか…「図書館」と「戦争」って、最も遠いイメージの単語ですけど、この本を読んでいるとそれが普通に感じてくるから不思議です。ほんとに戦争するというよりは…自分が表現したいことを自由に表現すること、または、自分が読みたいと思うものを自由に読むということが、じつはすごく難しいことだったりする…ということを表しているのかなぁ…なんて思ったりしました。…それはそれとして、すごくテンポが良くて、登場人物も親しみやすいというか、ユーモラスで身近に感じられたりするので、普段は読むのが遅くて、この本くらいの分量だと早くても1週間くらいはかかって読む私が、1日半くらいで読み終わりました。読後感もなかなか良く、本を読む楽しさを味わえました。

主人公は、良化法から図書館を守る女性防衛員の笠原郁。トラブルメーカー的な存在だったりするんですが、それだけにワクワクさせられるというか、ハラハラさせられるというか。
で…彼女が憧れるあの人は実はあの人で…っていうのは、読んでるほうにはかなり最初に分かっちゃうというか、予測できるんですけど、それがまた楽しいというか、思わず笑ってしまうというか…。

この話、続編があって4作目まで発売されているんですよね…。まだまだ先が気になるというか、早く読みたいです。図書館に、2作目以降も入っているのかなぁ…。
で、このレビューを書こうと思って色々調べてたら、漫画にもなっているということと、4月からはテレビでアニメの放送も始まるというのが分かって、ちょっとそっちも気になってしまいます…。

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2008年1月29日 (火)

オトナの片思い

Otona図書館で借りてきました。恋愛ものは久々です。

『オトナの片思い』
(石田衣良、栗田有起、伊藤たかみ、山田あかね、三崎亜記、大島真寿美、大崎知仁、橋本紡、井上荒野、佐藤正午、角田光代)

10代の頃の甘く切ない片思いとは違う、十人十色な恋模様を男女11人の作家が描く恋愛アンソロジー。(石田衣良『フィンガーボウル』、角田光代『わか葉の恋』ほか)

あぁそうか…こういうタイプの本は、“アンソロジー”って言うんだったな…と今更ながら思ったりして。恋愛ものに限らず、この手の本をあまり読まないほうなのですっかり忘れてました。
今回、とくに「この人の作品が載っているから」みたいな動機は特になく手に取ったんですが、お目当ての作家の人が居ないほうがもしかしたら飽きずに読むことが出来るのかも、というのが新しい発見でした。…お目当ての人が居ると、それ以外の人の文章が肌に合わなかったりして、結局読みきれずに終わる、というパターンが多いというか…。
で…今回は石田衣良さんのエッセイを読んだことがあるくらいで、他は初めて読む作家さんばかりだったので不安もあったんですが、わりと、どうしても肌に合わない!とか読み続けられない!と感じるものがなく読めました。ひとつひとつがすごく短いこともあって、丁度いい緊張感がキープできた感じでした。

内容は、テーマが「片思い」なので…主人公が片思いをしているものが主ですが、なかには、片思いされている人が主人公だったり、または片思いを第三者として外から傍観している人が主人公だったり、さまざまです。
片思いの捉え方もさまざまで、恋人同士や夫婦になかにも「片思い」があったりして、確かに、10代とか若い世代の片思いとは違う、ストーリーの広げかたがあるんだなぁと感心したりしました。

私が個人的に印象に残ったものをあげてみたいと思います。
『からし』(伊藤たかみ)
…主人公は、同棲している恋人同士の女性のほう。タイトルの“からし”は、ふたりの部屋で飼っている猫の名前であり、名前の由来になった、部屋においてあるソファの色。恋人同士でも相手の気持ちが分からなかったりする不安な気持ち、すれ違っていく部分を片思いとして捉えています。
『Enak!』(三崎亜紀)
…主人公は駆け出しのイラストレーターの女性で、彼女が出会う風変わりなエナという男性との物語。面白かったんですが、あらためてどういう片思いなのかな…と考えるとちょっと自分のなかでは曖昧で、主人公がエナに淡い想いを抱いているようにも取れるし、ラストを読むとエナが主人公を想っているようにも感じられるような気がしました。
『真心』(佐藤正午)
これは珍しく、恋愛の当事者が主人公ではないパターン。昔からの知り合いに片思いされていることが最近分かった、という話を偶然聞かされることになった主人公が、そのふたりの顛末を淡々と見つめている…みたいな感じの物語。主人公と一緒に、そのふたりに起こったことを想像するのが楽しいような切ないような、苦しいような…。
『わか葉の恋』(角田光代)
…主人公は、バツイチの女性。仕事帰りに立ち寄る定食屋で度々顔を合わせる、おそらく20歳くらい年下の青年にほのかな思いを抱くというお話。その気持ちに気付き、ふわふわした色の服ばかり買ってしまうエピソードはなんだか微笑ましかったです。
それで…角田光代さんの文章を読むのがじつは初めてだったんですが、その文章の、浮ついたところのない、かっちりと書き込まれた揺るぎのなさが感じられて、さすがだなぁと、それだけでもなんだかドキドキしてしまいました。

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2008年1月18日 (金)

案外、買い物好き

Kaimono普段あまりエッセイは読まないんですが…図書館で見つけて、手に取ってみました。

村上龍・著
『案外、買い物好き』

ミラノのシャツ屋やマウイのモールからソウルのデパ地下にハバナのお土産屋まで。買い物はいつも、興奮と高揚感と幸福を与えてくれる――。世界の都市と旅と買い物をめぐるエッセイ。

案外どころか…かなりの買い物好きですね、村上龍さん…(笑)。だって、普段スーツを着る生活をしていないのに、シャツやネクタイを一度に何枚も買ったりするのって、なかなかない感覚ではないかと。まぁたくさんの商品を見ていて、あれももこれもと思ってしまう気持ちは、分からなくもないですが…。
しかも、日本ではあまり服とか靴とか買わないんだそうで、なんかご本人としてはそれが普通みたいなんですけど、一般人の感覚からしたら、かなり不思議でした。

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2008年1月15日 (火)

レコーディングダイエットとは?

Recordingdietょっと気になってた本だったので、他の本を買うついでに。

岡田斗司夫・著
『いつまでもデブと思うなよ』

1年間で50キロの減量に成功した著者が到達した結論。それは、ダイエットは楽しく知的な行為であり、ロー・リスク、ハイ・リターンの最高の投資であるということだった。必要なのはメモ帳一冊。それだけで運動不要、持続可能なダイエットは始められる。そして重力から解放された後は経済的、社会的成功が待っているのだ。過去のすべてのダイエット本を無力化する、究極の技術と思想が詰まった驚異の一冊!


ダイエットしようと思う人が、その準備段階から進み具合に応じて読むのが正しい(?)読み方のようですが、私はダイエットを実行しようとしているわけではないので、ダダーッと一気に読みました。
著者の岡田さんは、以前からテレビなどで目にする機会があったわけですが、ダイエット後の姿を見て、ほんと別人のようになったなぁとビックリしてました。
準備段階では、自分が食べたものを事細かにメモしていく作業を行うそうですが、この次点で、ダイエットしてないのに体重が減り始めるんだそうです。「こんなに食べてるんだ!」と恐ろしく思うこともありながら、それを見つめなおすことが大事なんだなぁと思いました。
そして、ダイエット中に起こる様々な体調などの変化が事細かに述べられていて、どうしてダイエットが失敗するのか、リバウンドするのか…なども分かりやすく解説されていて、なるほどなぁと思ったりしました。
また、ダイエットに成功して、その体重を維持できるようになった頃には食べ物の好みとかも変わってきたとかで、そこまで変わるもんなんだなぁ…と感心させられました。

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2008年1月11日 (金)

陰日向に咲く

Kagehinatanisakubook_2ずーっと前から気になっていながら、読む機会を逃してしまっていましたが…ようやく読むことが出来ました。

劇団ひとり・著
『陰日向に咲く』

ホームレスを切望するサラリーマン、老婆を騙そうとする小心ギャンブラー、売れない芸人、アイドルの追っかけ、…落ちこぼれたちが登場する連続小説。

映画の公開がもうすぐということで、登場人物に映画のキャストを重ね合わせながら読んだ部分が結構ありました。…とは言っても、映画の内容とかまだよく把握してないので、あぁこういう話なのか~という程度ですが…。
5つのストーリーに登場する人物が、それぞれに少しずつ関わりあっていて、そういう人物の登場する部分は「ん?このあとどうなるのかな?」と思うんですけど、そこですぐ先の展開に繋がっていくわけじゃなくて…でもその放っておく感じがいいというか。普段そういう繋がりがあったとしても劇的に自分の人生が変化するかというと、そうとは限らなくて、そういう部分がリアルだなと勝手に思ったりしました。
すごく明るいところを歩いている人生ではないかもしれないけれど、だからこそちょっとした人との繋がりとかに日々を生きる糧を見出していかれるというか、そんな雰囲気を感じながら読むことが出来ました。映画の公開も楽しみです。

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2008年1月10日 (木)

ニッポンの犯罪12選

Hanzaigenronタイトルと表紙のインパクトにひかれて、手にとってみました。

爆笑問題・著
『ニッポンの犯罪12選 日本史原論犯罪史論』

石川五右衛門から三億円事件など、日本史上の重要な犯罪を爆笑問題が解説し笑い飛ばしつつ、事件の本質に迫る。

三億円事件とか帝銀事件などは、まだ自分が生まれていなかった頃の話ではありますが、テレビなどで見て知っている、ほんとに有名な事件ですが、解説の中には今まで知らなかったこともあったりしました。たとえば、この本の表紙は三億円事件の容疑者のモンタージュ写真に爆笑問題のふたりの顔を合成したものですが、三億円事件と言って思い起こすあのモンタージュ写真が実は、事件後警察にマークされた少年の顔を加工して作ったものだった、ということだとか。この少年、事件発生から5日後に亡くなっているんですよね。つまり、もうこの世にいない人の顔なんで、それで犯人が捕まるわけがないという。あまりにもいい加減な話だなぁと思いました。

日本で起こった犯罪について田中さんが解説し、太田さんがボケて、田中さんが突っこむというのが主な流れですが、太田さんが、途中まではもっともらしいコメントをしてるのに、次の瞬間とんでもないところへ話を持っていく、みたいなところが面白いというかビックリさせられるというか、あぁいつもの爆笑問題だな、とホッと(?)させられるというか。
久々に爆笑問題の本を読んだんですけども、なかなか興味深く読むことが出来ました。

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2008年1月 9日 (水)

きのう何食べた?

Kinounanitabeta私の好きな漫画家・よしながふみさんの新作。

よしながふみ・著
『きのう何食べた?』①巻

えーと…簡単に言うと、弁護士と美容師さんのカップルが同居してて、そのふたりが普段家で食べてるご飯とか色々がたくさん出てくる漫画です。
もちろん(?)よしながふみさんなので、主人公はゲイだったりするわけですが…そういう描写とか無いので、その手が苦手な方でも楽しく読めるかな?と思います(たぶん、ですけど…)。
それにしても、よしながふみさんといえば、今までもたくさん美味しいものの登場する作品を描いてらっしゃいますが、今回は「家ご飯」がメイン。なんか、家で作れそうな感じというのが、すごくいいなぁと。
それにしても、いちごジャムまで手作りしちゃうなんて、すごい。でもすごく分かりやすく説明されてて、これだったら私にもできそう!と思いました。春になったら作ってみようかなぁ、なんて(まぁいちごはいつでも売ってますが…)。